読書好きの子供って自分の知らない世界に触れることができるという体験にハマっているケースが多いですね。
教科書に載っているような、大人が勧める本ではなくて自ら興味の分野を開拓しているような気がします。
そんな好奇心旺盛な小学生にオススメの3冊をご紹介します。
『声が聞こえたで始まる七つのミステリー』
著・小森香折
おふろに入っているとき、どこかからか聞こえてきた言葉...体育館の用具室から聞こえてきた言葉...となりの部屋で話す、とうさんとかあさんのひそひそ声
7つの短編は、どれも言葉にまつわる話です。ちょっとドッキリ、なんだかミステリアス、そして最後は「あっ、やられた」という感じの結び方です。
友だちにも読ませて、ね、ちよっとコワくない?なんて聞いてみたくなる本です。大人っぽい装丁も素敵な読みやすいショート・ショート集です。
『びんの悪魔』
著・R・L・スティーブンソン
細く先が丸くふくらんだ小さなびんがあります。乳白色のガラスは虹色に変化し、びんの中には影のようなものがうごめいている。これこそが、悪魔のびんです。手に入れた人はなんでも望みがかないます。
でも、ほかの人にびんを売る前に死んでしまうと、永遠に地獄の炎で焼かれるというのです。しかも、かならず買ったときより安値で売らなければならないのです。高値だったびんも、人びとの間を動くうちにどんどん安くなり、今では2セントに。
それでも、どうしても望みをかなえたい男がびんを手に入れます。
著者は『宝島』を書いたスティーブンソンです。モノクロの版画がふしぎな味わいを添えている不思議な物語で小学校高学年向けにオススメの作品です。
『旅のはじまり 黒ねこサンゴロウ1』
著・竹下文子
あなたはひとり旅をしたいと思ったことありますか?この物語の主人公ケンは、ひとり旅の名人です。1歳のときに3軒先の家の庭まで、2歳のときに駅前のスーパーマーケットまで、ひとりで旅をしました。
今度のひとり旅は本格的です。特急列車に乗って3時間。行き先は、単身赴任中のおとうさんのところ。その特急列車でとなりに座ったのは、ねこでした。
名前は、フルヤ・サンゴロウ。宝さがしのとちゅうだというのです。サンゴロウは、うみねこ族という海に関係あるネコです。海での冒険や、宿敵やまねこ族との話など、1冊1冊が独立した物語になっています。
たぶん、本を読んでいる間はお腹が減ったのも、トイレに行くのも忘れて没頭すると思います。
読み終わった後に、あっ、私、自分の家に居たんだって安心することでしょう。