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【旅する時間がない方へ】大人向けおすすめ児童書~別世界への旅立ち

 ここではないどこかへの旅立ち。日常からのふと飛びたってどこかに行きたいと思う大人の方、退屈な毎日を捨てて不思議な冒険にでたいと願う子どもたちにおすすめの児童書を紹介いたします。大人の小説とは違い、人間同士の妙なしがらみがないので頭をクリアにしてただ冒険に身を任せることができます。最近刺激がない、疲れているけどやる気がでない、旅にでる時間がないという方にもストレス解消としておすすめの本です。是非手にとってみてください。

 

踊る光

踊る光

 トンケ・ドラフト(著) (岩波書店)
 オランダの児童小説家による美しいおとぎ話ファンタジーの短編が6編収録されています。妖精や吟遊詩人、お姫さま、騎士、小人、魔法など夢のようなファンタジーの世界観があふれるここではないどこかの「夢にすぎないものがたり」の数々。美しいのに読みやすい幻想的な世界観は小学生から大人まで楽しめます。宮越暁子さんのイラストがほのかな明るさを感じさせてくれ、ろうそくの灯のようなゆらぎを感じさせ余韻を感じさせてくれます。


 
青い月の石

青い月の石 (岩波少年文庫)

 トンケ・ドラフト(著) (岩波書店)
 月が青白く光る夜は特別なことが起こるという。子どもたちの目の前に現れた地下世界の王。ヨーストとヤン少年は勇気を出して足あとを追っていきます。古くから伝わる遊び歌を題材に描かれた神話的要素が多い物語。魔法や自分よりはるかに強いものの存在との対峙、友との協力、信頼、冒険、そして成長。テンポの良いストーリー展開に一気読みしてしまうファンタジーです。

 

ピアノをきかせて

 

ピアノをきかせて (文学の扉)

 小俣 麦穂(著) (講談社)
 プロのピアニストを目指している姉、そんな姉を尊敬している妹。妹はある日、姉のピアノの音がおかしいことに気づく。いろいろなプレッシャーに押しつぶされて心に響く音色が届かなくなってしまったのです。テクニックは問題ないのにピアノコンクールで良い成績をあげれなくなり、家族間の関係がぎくしゃくしてしまい・・・。「ふるさと文化祭」にオリジナル音楽劇で参加することがきっかけでピアノの楽しみや家族の絆を取り戻していく物語。感性が豊かな姉妹のピアノの音の幻想的な表現が素敵な心温まる小説です。

 

 児童書の良いところは構成がシンプルで適度な長さというところ。難しい言い回しをしないでもきちんと伝わる、そんなことも教えてくれます。お子さまと一緒に読んで、感想を言い合いっこして新しい旅のおはなしを作るのも楽しいと思います。

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