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【船 本 おすすめ】船好きに読んで欲しい、おすすめ小説。船というロマンな乗り物。

 新幹線や飛行機は便利でクールですが、船という響きはどこか懐かしく、時間を旅するようなロマンチックな響きがあります。眠っている間に外国に着く現代ですが、遠い国への憧れ、旅立ちという一番ワクワクするような瞬間が失われているような気もします。

心が旅の目的地まで運ばれていないのに体だけがどこかにいるちぐはぐな感じ。船は遠い海平線を超えて、ゆっくりゆっくりあなたをロマンの旅へといざなってくれることでしょう。今回は船をテーマにした本を紹介いたします。

 

よるのふね

よるのふね (ポプラ社の絵本)

 山下 明生(著) (ポプラ社の絵本)
満月の夜、ホタル族の父さんと娘の秘密の冒険。世界中の灯台が集まるヒカリンピックへの旅。よるのふねに変身する娘、屋根に登る父さん。ふわふわとした灯台、月光が反射する海。お父さんが大活躍する幻想的な絵本です。

 

オセアノ号、海へ!

オセアノ号、海へ!

 ヌック ボワロベール、ルイ リゴー(著) (アノニマスタジオ)

 まるで芸術品のような大人も子どもも大絶賛の立体型しかけ絵本。海の上だけではなく、海の中、サンゴが漂う様子まで細部まで描かれています。魚や動物、オセアニア号、ダイナミックに広がる世界に思わずため息がもれてしまいます。フランスならではの抑えた色合いがまたオシャレ。プレゼントにも喜ばれる一冊です。

 

とぶ船〈上・下〉

とぶ船〈上〉 (岩波少年文庫)

 ヒルダ・ルイス(著) (岩波少年文庫) 
 子どもの頃、わくわくして読んだ思い出の児童小説です。四人の兄弟が魔法の船を購入し、エジプトや中世イギリスにタイムスリップをしながら、様々なアクシデントをみんなで協力しあい、知恵と勇気で乗り越えていきます。大人になって「魔法が必要なくなる」まで続く四人の旅。長く読み継いでもらいたい青春冒険小説です。

 

高瀬舟

高瀬舟 (集英社文庫)

 森 鴎外(著) (集英社文庫) 
 中学校の教科書にも採用されていて、衝撃を受けた作品です。島送りの罪人を乗せ夜の川を下っていく高瀬舟。役人が話を聞くと、自殺に失敗し苦しむ弟を殺したがために罪人になったという。何が善で何が悪なのか。安楽死という重いテーマに体にまとわりつくような夜の風、川の音が舟とともにゆっくりと流れていきます。

 

 観光船やフェリーに乗る機会が日常である程度ですが、こんな作品を手にしてゆったりと船旅を楽しみたくなります。海の向こう側のまだ見ぬ世界に希望と不安を抱かせてくれる旅立ちのロマンを感じさせてくれる本です。

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