ほんのむし

読書はみんなのサプリ

【友人関係 本】友人との関係の悩み、難しさを描いた、おすすめ書籍。

幼いころの友人は、近所にすんでいる子や、親同士が交流があったからという場合が多いでしょう。
そんな友人関係もだんだん広がりがでてきて、ときには、いつも仲良しという関係性をはみ出してくることもあります。
そんな微妙な友人関係の機微を描いた本を紹介します。

 

『ソフィーとガッシー』

ソフィーとガッシー

著・マージョリー・ワインマン・シャーマット
リスのガッシーは、ドングリのシチューや、おかしをたくさんつくりました。部屋を掃除して、お花も飾りました。なかよしのソフィーが泊まりにくるからです。
すっかり準備ができたころ、ソフィーから電話がありました。泊まりに行くのをやめるというのです。じぶんのうちでのんびりしていたい気分だそうです。ガッシーは、がっかりしました。そのとき、素敵な考えが浮かびました!
リスの仲良しコンビの楽しいおはなしが4つ入っています。
ひとり読みを始めたばかりの子にも読みやすい絵物語で、なにげない日常のほほえましいエピソードに心温まるでしょう。

 

『ふたりは世界一』

 

ふたりは世界一!

著・アンドレス・バルバ
フワニートは、背がちっちゃな男の子。なにより好きなのは、記録を破ること。今までに40個も新記録をつくりました。ベロニカは、とっても背が高い女の子。新記録をつくるのが得意で、40個くらいの新記録を持っていました。
あるとき、世界記録を誰よりもたくさん持っている、ウィンターモルゲン氏が予選会をひらきました。誰も破ることのできない記録を打ち立てる、ふたりの子どもを選ぶのです。予選を勝ちぬいたフワニートとベロニカは、コンビを組んで新記録に挑戦します!
2001年にデビューしたスペインの若手作家の作品です。奇想天外な記録に挑戦する主人公たちの活躍を、テンポよくユーモラスに描いていて、日本人画家がつけた挿絵も楽しいですよ。

 

『ジェミーと走る夏』

ジェミーと走る夏 (ポプラ・ウイング・ブックス)

著・エイドリアン・フォゲリン
黒人嫌いの父さんが、家の境に高いフェンスを立てました。となりの家にひっこしてきたのが黒人の家族だったからです。12歳の女の子キャスは、そのフェンスのすきまで、同い年のジェミーと会いました。ジェミーとキャスは、走るのが大好き。ふたりは、家族に内緒で追い抜きやリレーの練習をしました。やがて、ジェミーが言いました。
「わたしたちはもうチームだよ。チョコレート・ミルクっていうね」肌の色が違う2人が、すばらしく気の合うコンビになったのです。
「走る」ことを通じて友情を育む子どもたちの純粋さが、頑なな大人の気持ちをほぐしていくストーリーには考えさせられます。人種差別や家族の歴史、それぞれのバックグラウンドを織り交ぜた物語構成が巧みです。人生を語る高齢者や、古典小説の存在感も光るお話です。

 

人間、友人関係に限らず長く付き合っていればいいことばかりは、ありません。
そこを乗り越えることで、固い絆というものは育まれてくるものなのでしょう。

Copyright © ほんのむし All Rights Reserved.

Privacy Policy