子どもたちの想像力ってすごいなって思わせる瞬間があります。
おとなだったら、まず前提条件としてありえないだろと否定してしまうようなことでも
子供にとっては関係ないのです。そんな子供たちの想像力をますます刺激するような本をご紹介します。
『きょうりゅうくんとさんぽ』
著・シド・ホフ
ダニーは、きょうりゅうが大好き。博物館に出かけて、きょうりゅうの展示を見てつぶやきました。「こいつが生きていたらいいのにな。いっしょにあそんだら、きっとおもしろいぞ」
すると、「ぼくもそう思うよ。あそぼう」と、きょうりゅうがこたえました。そこでダニーは、きょうりゅうのせなかにのってしゅっぱつ!ともだちをのせてあげたり、広場では、みんなとかくれんぼをしたり。
きょうりゅうくんとあそぶのは、とってもたのしいです。
字を読み始めた子どもにおすすめの、ゆかいな幼年童話です。明快で読みやすい文章と、親しみやすいたくさんの挿絵で、子どもたちを物語の世界に誘います。
『ゾウの家にやってきた』
著・カタリーナ・ヴァルクス
ゾウとアリとがひとつの家にすんだら、どうなるとおもいますか?ゾウがアリをつぶしちゃう?いいえ、とってもなかよく暮らせます。表紙の絵を見てください。
ふたりでおしゃべりしながら、お茶をのんでいるでしょう?それもそのはず。ゾウは、だれかと暮らしたいとおもっていましたが、家がきゅうくつなのであきらめていました。アリは、ちっぽけな穴で仲間と暮らすのがいやになっていました。
アリなら、ゾウと暮らすには、ぴったりの大きさです。
ゾウとアリという思いがけないコンビの日常を描いた、ゆかいなお話。ゾウのドクター・フレッドが、いろいろな動物に独創的な治療をするのも、おもしろいですね。作者による挿絵もとぼけた味わいがあり、お話にぴったり合います。
『きょうりゅうが学校にやってきた』
著・アン・フォーサイス
もしも、学校にきょうりゅうがやってきたらどうなると思いますか?おお暴れするとか、警察や救急車がかけつけるとか、そんな大さわぎになると、思いますか?
ある日、3組の教室に、きょうりゅうがスキップしながら入ってきました。そして、小さなためいきをついて、いすにすわると、あくびをしながら、つくえにぐったりとよりかかってしまいました。
子どもたちが花をさし出すと、きょうりゅうは、両手で受けとって、むしゃむしゃ食べてしまいました。
怖い恐竜も子どもたちの憧れだが、こんな人なつこくておとなしい恐竜も、大歓迎でしょう。読書が苦手な子どもでも気楽に読めますよ。
象も恐竜も、人間より遥かに大きい存在です。そんな彼らと仲良く遊ぶっていう仮定がまず驚きですね。
食べられるんじゃないの?なんてことは言いっこなしですよ。