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【視野を広げる 本 おすすめ】視点を変えたい、そんな時に読んで欲しい本まとめ。

自我というものが芽生えてくると、自分と他人とを区別することを覚え
自分の視点、他人の視点というものが存在することを自覚していきます。
いったん、こういう視点を持つと意外に他の見方というものをなくしてしまう傾向がありますね。
そんなときに頭の柔軟性を保つのに役立ちそうな本を紹介します。

 

『点子ちゃんとアントン』

点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫)

著・ウエーリヒ・ケストナー
点子ちゃんの本当の名前はルイーゼですが、生まれてから1年というもの、ぜんぜん大きくならなかったので、こんなあだ名がつきました。
おとうさんは、社長でお金持ち、部屋が10もある大きなおやしきで、点子ちゃんがごはんを食べて自分の部屋にいくまでに、またおなかがすいてしまうほど広い!
それなのに、点子ちゃんときたら、夜になるとぼろをまとって橋の上に立って、「わたしども貧しい者を、あわれとおぼしめせ」なんていいながら、マッチを売っているんです。
時代背景は古いが、子どもの側に立ったものの見方や軽妙な語り口は、今もじゅうぶんに楽しいです。長く愛読された高橋健二訳もあるけど、訳者を替えた新訳が読みやすいと思いますよ。
作者の「エーミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』なども自分で本を読み始めたお子さんにオススメです。

 

『ベンガル虎の少年は......』

ベンガル虎の少年は… (あかね創作文学シリーズ)

著・斉藤洋
父さんが、そろそろ少年に名前をつけなくてはといったとき、少年はびっくりしました。名前なんてまだ早すぎると、おびえたのです。ちょっと変な話ですね。
でも、ベンガル虎の一族では、子どもが生まれた時に、すぐに名前はつけません。すべて「少年」とだけ呼びます。そして、大きくなってひとりで旅に出て、見聞を広めて帰ってくると、父親に名前をつけてもらいます。
少年は、ひとりで中国をめざして旅立ちました。
人間の着物を皮とかんちがいして、その色とりどりなことにびっくりするなど、虎から見た人間社会がユーモラスに語られています。

 

『ユウキ』

ユウキ (福音館創作童話シリーズ)

著・伊藤遊
学校に入学してから、おれの友だちになった転校生の名前は、なぜかいつも「ユウキ」だった。これまでに3人の「ユウキ」と友だちになり、3人とも、おれを残して転校してしまった。
6年生になって、また新しい転校生がきた。もしその子がユウキという名前だったら、そいつは絶対おれの友だちになる。そんなばかなことを考えていたら、教室に入ってきたのは、女の子だった。しかも、その子の名前は「ユウキ」。
主人公の目をとおして描いた、6年生の春から夏。「おれ」は、さまざまな事件のおりおりに、これまで出会ったかけがえのない3人のユウキたちの気持ちをはじめて理解し、彼らへの思いを深くしていくという少年期の成長を鮮やかに描いた作品です。
 


主に小学生向けの本ではあるのですが、けっして内容は薄くはなく味わい深い物語です。
最近、考え方がマンネリだなと感じている社会人におすすめの本ですよ。

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