ほんのむし

読書はみんなのサプリ

子供にとっての大冒険は身近にある。そんな素敵な冒険のお話を紹介。

旅行と聞くと、わくわくしてきますよね。小さな旅から、海外旅行まで、短いものから長期旅行まで、その形態は様々です。
それはまた、体験する人にとっても捉え方が異なりますね。
大人にとってはたいしたことはないものでも、子供にとっては大冒険になるものもあるのです。
そんな、素敵な冒険のお話をご紹介しましょう。

 

『火のくつと風のサンダル』

火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ)

著・ウルズラ・ウェルフェル
チムのお父さんは、お話をするのが得意でした。チムはお父さんの話を聞くと楽しくなりましたが、このごろは元気が出ません。チムがちびで、デブだといって、みんながからかうからです。7歳の誕生日、おとうさんは赤い靴を、おかあさんはリュックサックを、作ってくれました。
そして夏休み、チムは新しい靴を履いてリュックを背負い、胸を弾ませて出発しました。お父さんとふたりで、4週間も旅をするのです。
第二次世界大戦後のドイツで活動した作者は、子どもを見つめるやさしさがにじみ出た作風で知られています。

 

『ツバメ号とアマゾン号 ランサム・サーガ1』

ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

著・アーサー・ランサム
ジョン、スーザン、ティティ、ロジャのきょうだいは、夏休みをすごしに湖のほとりの農場にやってきました。おかあさんと赤ちゃんも一緒です。小さな帆船を借りて湖を帆走し4人で湖の島でキャンプをする、楽しい夏休みです。
地元の子どもと友だちになって、帆船競走をしたり、いっしょにキャンプをしたり、どろぼうが隠した宝物を見つけたりします。続きもあって、子どもたちはどんどん成長し、冒険の幅も広がっていきます。
子どもの自主性を尊重し、自由に過ごさせているように見えて、要所はしっかり大人の目が光っている。そんなイギリスの中流階級のしつけが、かいま見える勉強になる作品です。ぜひ小さい子を子育て中の親御さんにオススメしたい一冊です。

 

『ごきげんなすてご』

ごきげんなすてご (BOOKS FOR CHILDREN)

著・いとうひろし
あたしのうちに、赤ちゃんの弟がやってきました。おさるみたいな顔なのに、おかあさんは弟ばっかり可愛がって、あたしのことなんかほったらかし。だから、家出することにしました。「かわいいすてご」とかいたダンボール箱に入り、拾ってくれる人を待ちます。
あらら、イヌがやってきて、一緒に箱の中に入りました。それからネコがやってきて、また仲間が増えました。拾ってくれる人は、あらわれるのでしょうか?
弟ができた上の子の複雑な気持ちを、ユーモラスに描いています。ひらがなばかりで書かれた絵物語なので、小学校低学年の子にも、特に下の子がいるときは感情移入して読めるオススメ本です。

今度、旅行に出かけるときには是非、子供時代に戻ったつもりになってみませんか。
ただでさえワクワクする旅行が、とびきり素敵なものに変身すること請け合いですよ。

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