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【動物 子供 本】動物と関わることによって子供は成長する。

ペットは家族の一員ですと言う家庭は多いですね。人間以外の他者と交わることで学ぶこともあります。
今回ご紹介する本は特に子供たちと動物の関係性を描いた物語です。

 

『ぼくのネコにはウサギのしっぽ』

ぼくのネコにはウサギのしっぽ (学研の新しい創作)

著・朽木祥
ぼくが「ネコたすけネットワーク」からもらったネコは、毛の色がちぐはぐで、しっぽはウサギみたいに短い。不細工だからひきとり手もなかったんだ。でも、目は青くてとってもきれい。ぼくは誰がなんといっても、タマがいちばんかわいい。そう、ぼくがタマって名付けたんだ。
やせぼっちで臆病で、すばしこい。小さいときに怖い目にあったから、エサがほしくてもだまっている。「ごはんちょうだい」って、鳴いていいんだよ
どれも読みやすく温かなお話が3話入っています。それぞれ登場する犬やネコにぴったりのイラストが秀逸で、動物好きの子どもに喜ばれるでしょう。

 

『ソフィーとカタツムリ やりぬく女の子ソフィーの物語』

 

ソフィーとカタツムリ (児童図書館・文学の部屋)

著・ディック・キング=スミス
ソフィーは4歳。1度自分で決めたことは、きっとやりぬく子です。ソフィーは、大きくなったら「女牧場マン」になろうと思っています。牛を1頭、メンドリを2わ、それからポニーとブタを飼うつもり。そのために、今から「牧場貯金」をして、お金を貯めています。
ほらね、ソフィーが、やりぬく子だってわかるでしょう。でも、今のところ、ソフィーの「牧場」は物置です。そこには、ダンゴムシやゲジゲジ、ミミズが住んでいます。
いつもおんぼろジーンズにどろだらけの長ぐつで、どたどたと歩きまわるソフィー。スカートを履いたかわいい女の子になるなんて、とんでもない。自分の好きな虫たちに夢中になって、わが道をいく。独立心旺盛なソフィーを描いた物語です。

 

『ポリッセーナの冒険』

 

ポリッセーナの冒険

著・ビアンカ・ピッツォルノ
子ブタと大きな箱をかかえた女の子が、わき目もふらずに歩いています。これがポリッセーナです。ポリッセーナは、本当のおとうさんとおかあさんをさがして、旅をしています。わずかな手がかりをたよりに、もう少しで本当のおとうさんとおかあさんに会えそうなのに、会えない。
でも、ポリッセーナはヘコタレません。途中で動物の曲芸一座の座長ルクレチアと友だちになり、おたがいに助け合いながら、旅を続けます。
自分の出生の秘密を探して家出したポリッセーナ。物語は思いがけない展開を見せ、読者を先へ先へと引っぱり、飽きさせません。物語の王道をいくような、イタリアの作品ですよ。

 

決して人間世界の文脈だけで行きているわけではない動物たち。それでもどこか共通点を見出して成長していく子供たちの様子は見ていて清々しい気分になりますよ。

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