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【大阪 おすすめ 本】大阪が舞台の小説からパワーをもらう。大阪観光、旅行したくなる。

大阪の街はとにかくエネルギッシュ。おいしい食べ物、漫才、人情味あふれる人物像。そんな大阪のパワフルな姿が描かれた小説を紹介いたします。カッコ悪くてもいいじゃないか、と笑いとばしてくれるような人恋しいときに読むと元気がでる小説です。

 

「花のれん」

花のれん (新潮文庫)

山崎 豊子・作
 直木賞受賞作品。吉本興業の創業者「吉本せい」さんがモデル。朝ドラの「わろてんか」の原作ですが、ところどころストーリーが違います。商売の街大阪で女性の細腕で笑いを商売にした方。仕事とは何だろう、孤独感や女としての幸せについて悩みを抱えながらも、どんなことにも力強く立ち向かおうとするヒロインの姿には勇気づけられます。骨太で目の前に風景がよみがえるような文筆力であっという間に読めてしまうエンターテイメント小説です。

 

「THE MANZAI」

The MANZAI 十六歳の章 (角川文庫)

(ポプラカラフル文庫) あさの あつこ・作
 ごくごく平凡な中学生が主人公。家、学校、塾を往復するだけの生活が負担で不登校になってしまい、家族を失い、母の故郷に引っ越すところからストーリーは始まります。ごくごく平凡に暮らしたいだけなのに、ある日クラスで一番の人気者から「おつきあい」を申し込まれます。実はその「おつきあい」は漫才コンビを組もうということで・・・。いろんな人を「幸せ」にする笑いの力。閉じこもりがちな心を揺さぶる他人とのつながりが優しい言葉でつづられています。
 

「細雪」

細雪 (中公文庫)

谷崎 潤一郎・作
 大阪船場が舞台。かつて名家であった藤岡四姉妹が繰り広げる人間模様。昭和十年代の関西上流社会の生活が描かれています。それぞれ個性あふれる姉妹が生き生きとして、タイトルである細雪のような繊細で美しい文章で失われうつある日本文化を描き出しています。関西弁が心地良い長編です。

 

どれも人間らしさを表に出した作品です。システムの複雑さや孤独で疲れたときに、そっと抱きしめてくれるような温かさを感じることができます。明日からまた頑張ろうと元気づけられる小説です。

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