子供のころ、楽しい時間の終了を告げられるのが眠る時間。大人になって眠るのがもったいない、寝付けなくなったという方におすすめのベッドタイム絵本を紹介いたします。読み聞かせにも、眠る前の儀式として取り入れるのも良いでしょう。頭を空っぽにして、心地良い夢の旅へページをめくる贅沢なひとときを味わってみてください。
くらくてあかるいよる
ジョン ロッコ(著)(光村教育図書)
コルデコット賞受賞作。2003年に起こったアメリカからカナダにかけての大規模な大停電の体験を元に描かれた絵本です。パソコンや携帯電話でいつでも誰かと「つながれる」夜。静寂を知らない夜が当たり前の現代ですが、停電というアクシデントによって集まる家族たちとのつながり。濃紺の色合いのなかにホタルのように浮かぶ光がとても幻想的。夏の夜のひととき、明かりを消して静かに読みたい一冊です。
よるのえほん
バーバラ エンバリー,エド エンバリー(著)(あすなろ書房)
夜が怖いというお子様にもおすすめの絵本。深く濃い暗闇の中にユーモアあふれる猫の表情や月明かりやネオンが描かれています。リズムカルで詩的な文章が心地よく、孤独な夜も、眠っている間も温かく見守っているよと安心させてもらえ、いろんな光に包まれていい夢を見れそうな一冊です。
よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ
シェリー・ダスキー・リンカー(著)(ひさかたチャイルド)
夜、私たちが眠っている間に、動物たちは忙しく汽車に大切なものを積み込みます。真夜中の秘密の旅。蒸気機関車の音。自動車や汽車が大好きな男の子、動物が大好きな女の子の読み聞かせにも。いろんな貨車の名前もでてくるので、何度読んでも飽きることがありません。リズムカルな訳で読んでいても楽しい気持ちにさせてくれます。
どの絵本も夜ならではの深い色合いで、眺めていて目が安らぐのを感じます。本中毒で活字を読まないと眠れない方にもおすすめです。