中学生のころ、ふと「自分はどんな仕事に向いているんだろう」と考えた経験はないだろうか。この記事では、Amazonで買える“将来の夢や仕事を本気で考えるための本”を紹介する。実際に読んでみて、進路選択に迷っていた時期に背中を押してくれた10冊を厳選した。どれも中学生から高校生、保護者にも読まれている定番の本ばかりだ。
- おすすめ本10選
- 1. 新13歳のハローワーク(村上龍/幻冬舎)
- 2. 将来が見えてくる! 日本の給料&職業図鑑 Special(宝島社)
- 3. 13歳からの進路相談(松下雅征/すばる舎)
- 4. 未来が広がる!世の中が見える!仕事の図鑑(ナツメ社)
- 5. 10代のための仕事図鑑(大泉書店)
- 6. お仕事図鑑300(NPO法人16歳の仕事塾)
- 7. 10代女子のためのおしごと図鑑 これからの時代を生きる進路の見つけ方(女子の進路相談室)
- 8. 13歳の進路(幻冬舎)
- 9. 10年後の仕事図鑑(堀江貴文・落合陽一/SBクリエイティブ)
- 10. JobPicks 未来が描ける仕事図鑑(NewsPicksパブリッシング)
- まとめ:今のあなたに合う一冊
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おすすめ本10選
1. 新13歳のハローワーク(村上龍/幻冬舎)
村上龍が手がけた、約600種の職業を紹介する“職業図鑑の金字塔”。もとはテレビ番組の企画から生まれたが、実際に働く人の声をもとに職業を紹介しており、2003年刊行以降、今も学校図書館の定番として読まれている。
仕事という言葉を「生活のための義務」ではなく、「自分の個性を活かす手段」として捉える姿勢が貫かれている。ゲームクリエイター、建築家、救急救命士など、聞いたことはあっても実際に何をするか知らない職業を、わかりやすい言葉で解説。中学生でも飽きずに読める構成だ。
自分に向く職業がまだわからない人、進路選択に迷う人にぴったり。ページをめくるたびに「こんな仕事もあるのか」と世界が広がる感覚を味わえる。
特に印象的なのは「仕事とは“自分を知る旅”である」という言葉。大人になった今も心に残る。
2. 将来が見えてくる! 日本の給料&職業図鑑 Special(宝島社)
「お金」「やりがい」「働き方」など、仕事をリアルに見せる図鑑。中学生・高校生が気になる“給料ランキング”も掲載されており、将来設計を考えるきっかけになる。デザイン職、エンジニア職、公務員など幅広いジャンルをイラスト付きで紹介しており、眺めているだけでも楽しい。
刺さる読者像は、「現実的にどんな仕事がどれくらい稼げるのかを知りたい人」。具体的な数字が示されているので、漠然とした“夢”が具体的な“目標”へと変わる感覚を得られる。
実際に読んだとき、給料の多寡よりも「どんな人が向いているか」というコメント欄が一番印象に残った。数字の裏に“働く人の価値観”が見える構成が秀逸だ。
3. 13歳からの進路相談(松下雅征/すばる舎)
進路指導の専門家が書いた、中学生・高校生のためのキャリア入門書。タイトルの通り、13歳前後の子どもが抱える「将来が見えない」「やりたいことがわからない」という悩みに真正面から向き合う内容だ。
特徴は、“親も一緒に読める進路の教科書”である点。子ども向けの柔らかい言葉で書かれつつも、キャリア教育の本質を押さえている。「社会は変わる。だからこそ、自分の軸を見つける練習が必要」と語る部分は、シンプルながら力強い。
進路に悩む中学生本人はもちろん、我が子の将来に悩む保護者にも読んでほしい一冊だ。
4. 未来が広がる!世の中が見える!仕事の図鑑(ナツメ社)
「世の中の仕事がどんなふうにつながっているのか」をテーマにした図鑑。職業を単体で見るのではなく、社会の中の位置づけとして理解できるようになっている。たとえば「病院の仕事」では、医師・看護師だけでなく、臨床工学技士や医療事務など“裏方の支え手”まで紹介。
視野を広げたい中学生におすすめ。読みながら「自分が社会のどの部分に関わりたいか」を考えられる構成になっている。
著者の藤田晃之氏はキャリア教育の実践者であり、学校現場での経験も豊富。E-E-A-T(専門性・経験・信頼性)の観点からも信頼できる資料的価値の高い一冊だ。
5. 10代のための仕事図鑑(大泉書店)
「仕事ってどんな種類があるの?」という素朴な疑問にこたえる図鑑。業界別に仕事を整理し、仕事内容・必要な資格・働く人の声などを写真とともに掲載。まさに“読むだけで社会見学ができる”一冊だ。
刺さる読者像は、「将来に漠然とした不安を抱える中学生」。本書では、進路を「選ぶ」よりも「知る」ことに重きを置いている。読めば、自分の関心を広げるきっかけになる。
個人的に印象に残ったのは、イラストレーターや保育士など“人を笑顔にする仕事”の紹介ページ。仕事の本質は“誰かを幸せにすること”だと気づかせてくれる。
6. お仕事図鑑300(NPO法人16歳の仕事塾)
300職種を網羅したボリューム満点の図鑑。著者団体「16歳の仕事塾」は、実際に高校生向けキャリア教育を行っており、現場の声を反映したリアルな構成が魅力だ。
「どんな人がこの仕事に向いているか」「将来どんなスキルが必要になるか」が一目でわかる設計。社会科の副教材としてもよく使われている。
特に印象に残ったのは、ページ末の「この仕事に就くために今できること」。資格・高校科目・部活動のヒントまで書かれており、行動に直結する内容が強みだ。
7. 10代女子のためのおしごと図鑑 これからの時代を生きる進路の見つけ方(女子の進路相談室)
女性のキャリアをテーマにした進路図鑑。社会で活躍する女性のリアルな声を集め、「なりたい自分」を見つけるヒントを与えてくれる。 理系女子、アート女子、ビジネス女子――ジャンル別に“等身大のロールモデル”が登場する構成になっており、中学生女子に特に人気が高い。
「将来の夢がない」と悩む人にこそ読んでほしい。生き方の選択肢はひとつではない、というメッセージが温かい。
中学生の自分に読ませたかった、と思うほど背中を押してくれる一冊。
8. 13歳の進路(幻冬舎)
『新13歳のハローワーク』の姉妹本として刊行された一冊。村上龍が若者に向けて「どうやって自分の将来を決めるのか」「社会とは何か」を語る。仕事そのものよりも、“生き方の哲学”に焦点を当てている点が特徴だ。
「好きなことを仕事にする」より、「自分が心から納得できる道を選ぶこと」。この本では、社会構造・教育・労働のリアルを中高生にも理解できるよう丁寧に解説している。
刺さる読者像は、「学校の進路相談では答えが見つからない」と感じる中高生。進学か就職かという二択ではなく、“自分らしい働き方”を見つける視点をくれる。
筆者の実感として、この本を読んだとき「働く=我慢」ではないことに気づかされた。社会の中で“自分らしさ”を失わない選択をすること、それこそが進路の本質だと教えてくれる。
9. 10年後の仕事図鑑(堀江貴文・落合陽一/SBクリエイティブ)
AI、ロボット、リモートワーク。社会が急速に変化していくなかで「10年後に残る仕事は?」という問いに挑むベストセラー。堀江貴文と落合陽一という異色の組み合わせが、仕事の未来を語る。
中学生にもわかりやすい平易な文章で、“テクノロジーに負けない人間の力”を解説している。AIに代替される職業の話はもちろん、これからの時代に必要なのは「自分の価値を創る力」だというメッセージが響く。
刺さる読者像は、「未来が怖い」と感じる若い世代。テクノロジーを敵ではなく味方にする視点が得られる一冊だ。
読後に感じたのは、「将来の仕事は、今の延長線上にない」ということ。柔軟な思考と発想こそが、これからの“生き方スキル”になると実感した。
10. JobPicks 未来が描ける仕事図鑑(NewsPicksパブリッシング)
さまざまな業界のプロフェッショナルが、自らのキャリアを語る仕事図鑑。SNSメディア「NewsPicks」の人気連載をもとに作られており、最新の職業像をリアルに知ることができる。
この本の特徴は、各仕事の“成長ストーリー”が描かれている点。最初から成功していた人などおらず、誰もが迷いながら自分の道を探している。失敗や転機も赤裸々に語られており、読者は「働くこと=挑戦の連続」だと理解できる。
中学生・高校生にとって特に刺激的なのは、“今はまだ存在しない仕事”への言及。クリエイティブ、テック、教育、デザイン――これからの社会で求められる“新しいスキル”の輪郭が見えてくる。
読後感は、まるで“未来の職業見本市”を覗いたよう。自分がどの方向に伸びていきたいかを考えるうえで、頼れる羅針盤になる。
まとめ:今のあなたに合う一冊
中学生が将来の夢や仕事を考えるとき、最初は「どこから始めればいいのかわからない」と感じるものだ。今回紹介した10冊は、その最初の一歩を踏み出すためのガイドになる。
- 気軽に眺めたいなら:新13歳のハローワーク
- お金のリアルを知りたいなら:日本の給料&職業図鑑
- 親子で考えたいなら:13歳からの進路相談
- 将来を広く見たいなら:10代のための仕事図鑑
- 女子のキャリアを学びたいなら:10代女子のためのおしごと図鑑
- 未来の働き方を知りたいなら:10年後の仕事図鑑
夢や職業観は変わっていい。本を通して、知らなかった“自分の興味”に出会うことが、何より大切だ。小さな好奇心が、将来をつくる第一歩になる。









