友人というものは貴重なものですね。
困ったときはときは励まし合い、嬉しいときは共に喜びあうことができます。
そんな関係を描いた絵本を紹介します。
『ふたりはともだち』
著・アーノルド・ローベル
がまくんを玄関の前に座っていましたかえるくんがやってきて、なんだか悲しそうながまくんに声をかけます。がまくんは今1日のうちで一番悲しいとき、お手紙を待つ時間だと言います。
それはどういうわけだい?だって僕お手紙貰ったことないんだもの。二人とも悲しい気分で玄関の前に座っていましたが、あることを思いついたかえるくんが大急ぎで家に帰ります。
がまくんとかえるくんふたりは自然体で相手を思いやることのできる親友です。二人のやり取りは実にのどかで大人も心が安らぎます。
友人とは一体どういうものなのかと悩んでいる中高生に読んでほしい本です。
『泣いた赤鬼』
著・浜田廣介
優しく素直な若い赤鬼が山に一人で住んでいました。赤鬼は人間たちのために良いことをしたい、さらにできることなら人間たちの仲間になって仲良く暮らしていきたいと思っていました。
そこである日赤鬼は、自分の家の戸口の前に木の立て札を立て、人間が遊びに来てくれるように誘いました。
でもやはり鬼の家には誰にも来ません。この話は人間の家に入り込んで現れる青鬼を赤鬼がやっつけ、村人達は赤鬼に次第に心を開くようになるのです。
でも赤鬼はそれと引き換えに。かけがえのないものを失ってしまうのです。本当の友情、優しさ思いやりについて考えてみたいと思っている大学生に読んでほしい本です。
『デブの国ノッポの国』
著・アンドレ・モロワ
フランスのフォンテーヌブローの森で遊んでいたエドモント、チェリーの兄弟は、地下に通じるエスカレーターを発見します。その先には港がありエドモントはデブ港、チェリーはのっぽ港行きの船にそれぞれ乗せられます。
船の中でエドモントは、たら腹総理大臣にチェリーはやかましいのっぽ先生に出会い、デブ国とノッポ国へと向かいます。
わかりやすく描かれた戦争の形も非常に批評的な本です。子供に戦争の酷さや悲惨さを強く教えてくれる、デブものっぽも、争いも和解も、幸福もあらゆるものが凝縮された素敵なお話です。
ふたりはともだち、は小学2年生の国語の教科書にも載っているのでご存知の方も多いでしょう。
奇想天外な設定だからこそ、作者の伝えたいメッセージが直球で刺さりますね。
小学生時代に、ぜひ出会ってほしい本です。