兄弟がいると大変なことも多いけれど、楽しいことのほうが圧倒的に多いですよね。
そんな兄弟のゴタゴタを楽しく描いた本を紹介します。
『すえっこOちゃん』
著・エディス・ウンネル・エルスタット
本当はオフェリアという名前ですがみんなからはオーちゃんと呼ばれています。7人兄弟の末っ子で、上にお姉ちゃんが3人、お兄ちゃんが3人います。
オーちゃんの歳は5歳で一番上のお姉ちゃんはもうすぐ19歳です。この本を七人の子供たちの愉快なお話です。
あなたは何人兄弟の何番目ですか?この本を読むときっとあなたは兄弟がたくさん欲しくなりますよ。
エディス・ウンネル・エルスタットはフィンランド生まれの女性です。1955年の作品だけに古臭さは否めませんが、それを補って余りあるユーモアが心地よいですね。
子沢山の家庭、またはもっと兄弟が欲しいなと思っている人に読んでほしい作品です。
『ミカ!』
著・伊藤たかみ
ミカと僕は双子なのに性格が全然違うミカはプロレスやKー1を見るのが好きで、野球やサッカーは大抵の男子よりうまいんです。学校のみんなからおとこおんなって呼ばれてるのです。
そのミカが面白いものを見せるからと僕を近所の庭に連れて行ったのです。誰も住んでいない部屋のベランダの下にさつまいもみたいな変な生き物がいた。
私にもようわからへん!そこのキウイの樹の下に居るところ見つけたんや!名前はおととい見つけたから“オトトイ”それでええわ。
成長期にあって女らしくなることを嫌うミカと戸惑いながらもミカを理解しようとするゆうすけの二人は、家庭と学校で色々な悩みを抱えていますが、カラッとした語り口なので読後感は爽やかです。
思春期になってからだの変化に戸惑っている女の子に読んでほしい本です。
『小さい牛追い 』
著・マリー・ハムズン
オーラとエイナールの兄弟は今年の夏が待ちきれません。初めて牛追いの仕事をするからです。牛やヤギたちを山の牧場に連れて行って草を食べさせ夕方には連れて帰ってきます。
責任のある仕事ですが、二人は楽しみにしています。だってお駄賃ももらえるのですからね。森に入って寝転んで牛を見張ったり、綺麗な場所を見つけたりお天気のいい日は楽しいことばかりです。
でも雨に日には骨の髄まで濡れてしまいます。家ではお母さんが暖炉を燃やして待っています。
ノルウェーの牧場で力を合わせて働く家族の物語です。喜んで一人前に働く一方で遊びではどこでも見られた子供の喜びや悲しみの素朴に描いています。
家族の中で親よりも理解者である。そう言える人も多いのではないでしょうか。
そんな兄弟という存在をもう一度思い出して感謝しましょう。