宮西達也さんのオオカミ絵本
するどい目に大きな口、とがった牙、そしてずる賢く子どもたちを簡単にだましてパクリと食べられちゃう!
あかずきんちゃんに登場するオオカミのイメージが定着しているからか、オオカミはこわいイメージが定着しているようです。
そんなこわ~いイメージとは正反対で、おっちょこちょいの愛すべき存在として描かれているのが「おまえうまそうだな」の作者、宮西達也さんが描くオオカミです。
どんな動物も見かけによらず可愛いもの。なんだか読んでいてほのぼのしちゃう、そして何度読んでも笑ってしまうおとぼけ加減が最高です。
ひとのいいオオカミたちのどたばたコメディをお楽しみください。
きょうはなんてうんがいいんだろう
きょうはなんてうんがいいんだろう (ひまわりえほんシリーズ)
宮西 達也 (著) (鈴木出版)
オオカミのウルが森を散歩していると、こぶたがたくさんお昼寝をしているのを発見します。「きょうはなんてうんがいいんだろう」と、おともだちのオオカミに知らせに行きますが…。うれしそうに満面の笑顔を浮かべるオオカミたちの表情につられて読んでいてもついニコニコしちゃいます。おともだちと仲良くするって本当にすてきなこと!
さんせーい!
宮西 達也 (著) (フレーベル館)
オオカミたちはとっても仲良し。いつも5匹でなかよく遊んでいます。「今日のお昼はなにを食べたい?」相談をしていると大好物のコブタをつかまえることになって…。自分のことは後回しにしてもおともだちを思いやる気持ち、みんな仲良く気持ちよく「さんせーい!」と言えることの美しさ。オオカミたちの笑い声が聞こえてきそうな楽しい絵本です。ワガママばかり言ってしまうお子さまへの読み聞かせにもおすすめです。続編の「またまた さんせーい!」も併せてどうぞ。
おおかみペコペコ
宮西 達也 (著) (学習研究社)
おなかをすかせたオオカミのペコペコ。森のなかをさまよっていると大根を見つけてパクパクパク!「これがネズミやうさぎだったらなぁ~」とぜいたくを言いながらもパクパクパク!畑に生えている大根を手づかみで食べるペコペコの姿はオオカミらしからぬ謙虚さを感じさせられ、とってもユーモラス!
何度も繰り返し読めるしかけになっていて、感情を込めて読みやすいのでアニメを見ているように楽しめます。
きらわれもののオオカミも宮西さんの手にかかれば人気者!「おまえうまそうだな」とは作風が異なり、友情の大切さや本を読む楽しさを教えてくれます。