平成時代で多く変化したものといえば身近にデジタル機器が増えたこと。テレビや電話、インターネット、ポケットベルからガラケーと通信手段も変化してきました。そのなかでも現代人が手放せなくなっているのがスマートフォン。地図を調べたり、どこでも誰とでも、知らない人とでも繋がれる便利な機械。その一方で、ポケモンGOなどのゲームで事故が起きたり、スマホ斜視といった現代病といった新しい問題とも付き合っていかなければなりません。
今回は、今や生活必需品ともいわれるスマホについて考えさせられる本をピックアップしました。SNS疲れしている方やスマホ中毒の方は一読の価値ありです。
スマホが起こす「自分病」って何?
スマホが起こす「自分病」って何? (WIDE SHINSHO 243)
和田 秀樹 (著) (新講社)
精神科医の著者によるスマホ依存への警鐘。大量の「だれか」と付き合い、周りに合わせることが続くと自分が見えなくなってくるという。自分の行動や考えに責任を持たず、自分というものが見えなくなるのが「自分病」である。ひとりひとり違った人間なのが当たり前なのに、ナンバーワンという踊り文句や情報に流されてしまう依存症です。気づいていたらスマホに操られているのは自分自身なのかもしれません。今一度、リアルな自分の感覚を取り戻すために読んでいただきたい一冊です。
こどもにスマホをもたせたら―親のためのリアルなデジタル子育てガイド
こどもにスマホをもたせたら―親のためのリアルなデジタル子育てガイド
デボラ ハイトナー (著) (エヌティティ出版)
デジタルネイティブ子育ての会代表の著者によるデジタル時代の子育てについて。親世代もはっとさせられるネットリテラシーについて、トラブルにあったときの対処法など豊富な知識や困った前例について触れられています。気軽にワンタップ、悪意のない投稿も受け取り手次第で怖い思いをすることも。デジタル時代を生きる子どもたち、対応していかなければならない大人たちに正しいネットマナーを教えてくれる教科書のような本です。
スマホを辞めたら生まれ変わった
クリスティーナ・クルック (著) (幻冬舎)
どこへ出かけても、旅行先ですらスマホをみてうつむいている大人たち。フェイスブックの人間関係で嫌気がさした著者が31日間のデジタル・デトックスで気づいた新たなことを友人向けの手紙という形で綴られています。ネットの良い部分、悪い部分。それぞれきちんと自分のなかで消化しつつ向き合い方を変えていくということ。スマホだけではなく、デジタル機器との付き合い方を考えている方にもおすすめの一冊です。
インターネットの匿名性による思いやりのない発言や、どこでも誰かと繋がれることによって孤独感と向きあうこともなくなってきました。わからないことはすぐにググれば分かると情報の取捨選択をせずに鵜呑みにしてしまう危険性も。たくさんの問題を意識しつつも、ネットやスマホを快適に使いこなせるよう、デジタル化が進んでいく令和時代にしっかりと考えておきたいものです。