きらきら輝く太陽とは違い、静かにいつも見守ってくれている母のような存在のおつきさま。晴れた日も雨の日も、姿は見えなくても、形を変えてずっと傍で見守ってくれます。そんなおつきさまの魅力を味わえる絵本を紹介いたします。おつきみの夜に、お空を見上げるのが好きなお子様と一緒に楽しんでください。
ぼく、おつきさまがほしいんだ
ジョナサン エメット(著) (徳間書店)
しずかな森に住むモグラくん。おつきさまを初めて見て、その美しさに感動し、自分のものにしたいと言いますが、周りの動物たちにはムリムリと言われてしまいます。
木に登ったりジャンプしたり、あの手この手でおつきさまを取ろうとする無邪気なモグラくん。おつきさまが手に入らないと知ったときに・・・。大切なものをどう扱うのかを教えてくれる絵本。優しい気持ちにさせてくれます。
お月さまってどんなあじ?
マイケル・グレイニエツ(著) (セーラー出版)
小さなカメさんがお月さまをかじってみたいと思い、高い山を登っていくというおはなし。
途中で出会う動物たちと、お月さまの味を想像しながらのっそりのっそり歩いていくカメさん。お月さまのでこぼこがふんわりとした色彩で美しく描かれています。ユニークでついつい笑ってしまう絵本。動物好きのお子さまにもおすすめです。
もしきみが月だったら
ローラ・パーディ サラス(著) (光村教育図書)
月について月が教えてくれる科学絵本。ほかの惑星についても難しくないように重要なところだけ教えてくれるので、もっと知りたい!と好奇心を抱かせてくれます。
詩的な文章でお月さまを身近に感じることができる絵本。低学年から読めますが、高学年で月の勉強をはじめたというお子さまにも楽しめる一冊です。
お月さまにいるのはだあれ?
バーサンスレン・ボロルマー(著) (文教大学出版事業部)
モンゴル出身の作家さんによるお月さまの絵本。月の伝説は各国にあり、月のなかにはカニやうさぎ、ライオンなどいろんな動物が住んでいるといわれています。
それでも、月は月。モンゴルのおつきさまが日本のおつきさまに会いにきたり、左右どちらから読んでも楽しめる絵本。国際化が進んでいる現代だからこそ、文化の多様性を認めることができる絵本です。
青い空といろんな色に輝くおつきさまが印象的な絵本ばかりです。どんなおつきさまが描かれているのか読み比べしても楽しいかもしれません。遠い宇宙に思いを馳せる素敵な夜になりますように。