寒い冬だからこそ、恋しくなる温泉。広い露天風呂から眺める星空、お湯のまったりした手触りや独特のにおいや色。お風呂嫌いのお子さまも温泉だとプールのような感覚で楽しんでくれるということが多いのではないでしょうか。今回は体も心もぽかぽかになる温泉の絵本を紹介いたします。家族そろってゆったりした気持ちでくつろいでくださいね。
おでん おんせんにいく
中川 ひろたか(著) (佼成出版社)
おんせんランドはおもしろいお風呂がたくさん。おしるこの湯、ラーメンの湯、寄せ鍋の湯、クリームシチューの湯などおいしそうなお風呂ばかり。
おでん親子のさつまあげ、たまご、ばくだんの三人家族が繰り広げることば遊びやダジャレが効いた絵本。グツグツ煮られているように湯気があがり、ほっこりした笑顔を浮かべる家族たちに癒されながらも大笑いできる絵本です。短い絵本なので読み聞かせにもおすすめです。
やまのおふろやさん
とよた かずひこ(著) (ひさかたチャイルド)
雪が降りつもる山の中にある温泉。寒さに震える胴部鵜たちがつぎつぎにやってきます。おさるさん、うさぎさん、いのししさん。みんな温泉で笑顔になって温まっていい気持ち。次にやってきたのは、なんと雪だるまさん。どうなっちゃうんだろう?読み聞かせにもぴったりのハラハラ展開と最後のオチはとてもユニーク。何度読んでも飽きないシンプルなイラストと、言葉の繰り返し、物語の意外性。子どもたちが夢中になる絵本です。
ぽっかぽかだいすきおさるさん
福田 幸広(著) (ポプラ社)
長野県地獄谷に住むニホンザルは温泉好き。温かい場所が大好きなおさるさんです。お母さんザルに抱きしめられて温泉につかっている子ザルや、胸までお湯につかってのんびりしている家族など、雪を背景に上気したおさるさんの顔がまっかっか。眺めているとほんわかしてくる写真絵本です。文字が読めないお子さまや、動物園に行く前に読むのがおすすめです。
衣服を脱いで、はだかんぼうで自然と一体化する解放感。それが温泉の良いところ。近くのスーパー銭湯に、温泉旅行に、家族そろって行きたくなる絵本です。