日々の忙しさに追われ、なかなかゆっくり映画を観る時間がない…そんな時でも、本ならば常に手元に置いておけますし、隙間の時間を活用して読み進めることができます。
そこで私がおすすめしたいのは、映画好きのあなたにもぜひ読んで頂きたい、後に映画化された日本の名作小説です。派手なアクションや激しいラブシーンはありませんが、しみじみと染み渡る良さが詰まった小説ばかりで、おすすめです。
「ジョゼと虎と魚たち」
一冊目は「ジョゼと虎と魚たち」(田辺聖子 著)。
1985年に出版された短編小説集で、表題作『ジョゼと虎と魚たち』は時を経た2003年、妻夫木聡・池脇千鶴主演で映画化されました。主人公・恒夫の前に突然現れた“ジョゼ”という名の女の子のお話です。
この映画のラストシーンは、実は原作小説と同じではありません。原作への深い敬愛が詰まった映画オリジナルのラストは、原作を読んでこそ、その味わいが深く伝わってきます。
映画の方は観た事がある!という人にも、ぜひ一度読んで頂きたい原作短編です。
「博士の愛した数式」
二冊目は「博士の愛した数式」(小川洋子 著)。
2003年に出版された小説で、2006年に寺尾聰・深津絵里主演で映画化されました。80分で記憶を失ってしまう数学者“博士”と、博士の家に家政婦として派遣された“私”、そして“私”の息子“ルート”。
80分間ごとにすっかり消えてなくなってしまう時間を少しずつ積み重ね、温かな交流をゆっくりと深めていく三者の姿が繊細に描かれた、珠玉の小説です。ラストシーンは何度読んでも目頭が熱くなってしまいます。この原作を忠実に映像化した映画版もぜひ、ご覧になって頂きたいです。
「ニシノユキヒコの恋と冒険」
三冊目は「ニシノユキヒコの恋と冒険」(川上弘美 著)。
芥川賞作家である著者の、2003年に出版された連作恋愛短編集です。2014年、竹野内豊主演で映画化されました。とらえどころのない魅力で常に女性を惹きつける主人公・ニシノユキヒコ。彼と関係を持った女たちが、彼との邂逅をそれぞれに語っていく形で、物語は進んでいきます。特に印象的なのは、職場の上司という立場で部下のユキヒコと恋に落ちたマナミの語るエピソードです。
マナミとユキヒコが並んで見上げた、あの“からくり時計”のエピソードは、もちろん映画において見事に映像化されています。原作を読んでからその映像を観ると、ひとしお感慨深いものがありますよ。原作も映画も両方おすすめです。
以上が、私がおすすめする「映画化された名作小説三選」です。既に映画を観たことがある方にもない方にもぜひ読んで頂きたい、質の高い作品ばかりです。原作小説を読んでから映画を観ると、また違った視点で観ることができますよ。ぜひ両方を楽しんでみて下さい。
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