お医者さんはいったいどういう思考で患者の病名を探り当て治療に取り組むのか。ただ知識が豊富であるということだけではないようです。診断学について書かれた本をご紹介します。ミステリーや探偵ものが好きな社会人や大学生にオススメの本です。
隠れたヒントから診断まで結びつける思考は、まるでホームズやコナンの世界です。頭が柔らかくなること間違いなしですよ!
1.「医者は患者をこう診ている: 10分間の診察で医師が考えていること」
医者は患者をこう診ている: 10分間の診察で医師が考えていること
グレアム イーストン・作
イギリスの総合診療所の医師の忙しい外来の一日。プライマリケア医として専門医に紹介するのかといった判断を行いながらも、よりコストパフォーマンスの良い治療を行うかというのがイギリス流らしい。日本も簡単に大学病院を受診できなくなっているので、かかりつけ医の診察を受けることが多いでしょう。そのときに、その医師が知らない病気だったら、もうアウトです。医師に丸投げするのではいけないなと思わされました。
2.「医者は病気をどう推理するか」
NHKで放送されている「ドクターG」の書籍版です。実際の症例をもとに、どんな病気なのかを探り当てる医療エンターテイメント番組です。番組と違い、研修医が登場することはありませんが、以外なところから病名を探り当てていく名推理ぶりは書籍でも健在です。
3.「医者は現場でどう考えるか」
ジェローム グループマン・作
治らない病気。これは医師の認識エラーによるものかもしれません。医師と一緒に闘病をする上でも、医師の認識エラーを正し、患者としてしっかり医師にヒントを与え続けないと違った病気として治療されていることもあります。すべてのお医者さんへ、病院にかかっている患者さんにも読んでほしい一冊です。科学も人間が考え出した不確かなもの。そこをしっかり認識したうえで、専門家である医師と一緒に病気に取り組んでほしいというエールが送られています。