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【マリー・ローランサン 本】「パリの美神」とよばれた画家ローランサンのおすすめ関連書籍。

 エコール・ド・パリの前衛女流画家として活躍したマリー・ローランサン。キュビズム画家として出発し、ピカソやマティスに影響を受け、独自の美術をつくり上げた世界初の女流画家といわれています。淡いパステル調の色彩、柔らかな少女の表情は絵本の挿絵のような儚くも美しいもの。絵画のほかにも詩や舞台装飾なども手がけたマルチな才能の持ち主。

日本でも一番愛されている女性画家ではないでしょうか。ふんわりと押しつけがましくない慎ましさをもった人物像は多くの人から愛されています。そんなマリー・ローランサンを知るための本を紹介いたします。どうぞお楽しみください。

 

マリー・ローランサン―「パリの美神」とよばれた画家

学習漫画 世界の伝記 マリー・ローランサン 「パリの美神」とよばれた画家

千明 初美(著) (集英社)
 児童書の伝記シリーズですが、マリーの生い立ちから最期まで書かれたあなどれない一冊。少女時代に思い描いた夢、憧れ。それを守り続けた強い意志と、マリーの芸術を高めてくれた芸術家たちとの出会い。脚注も掲載されているので時代背景を想像しながら読み進めることができます。千明初美さんの少女漫画のようなイラストがキラキラしていて素敵です。

 

ローランサン―夢みる人

ローランサン―夢みる人 (文庫ギャラリー)

 ラミューズ編集部(編集) (講談社)
 ローランサンの代表作や生涯がまとめられた文庫本サイズの画集。パステルカラーのドレスや花、優美な女性を描き続けたローランサンの絵画の魅力もたっぷり味わうことができ、ファッションや配色の参考にもなります。いつでもどこでもローランサンに会えるポケットサイズが嬉しい一冊。ローランサンの人生にも興味がある方にもおすすめです。

 

恋を追う女―小説マリー・ローランサン

恋を追う女―小説マリー・ローランサン

 山崎 洋子(著) (集英社)
 「恋は生きることのすべて」と語ったマリー・ローランサン。私生児として生まれながらも、数々の有名人と浮名を流してきました。ピカソやブラックなど、モンマルトルのミューズと呼ばれ、自らの芸術を確立していく様子、詩人アポリネールとの情熱的な恋。いくつもの出会いと別れを繰り返してきた恋多き女性画家を描いた恋愛小説。優しく美しい絵とは正反対の熱き魂がここにあります。

 

 女性がもつ柔らかな雰囲気を描けるのは、彼女がバイセクシャルだったということも関係するかもしれません。性別にとらわれない視点をもっていたからこそ、より女性を女性らしく描けたのではないでしょうか。上流階級の貴婦人たちがこぞって肖像画を依頼したというのも頷けます。機会があれば美術館で本物の絵を鑑賞してください。画集よりももっと濃厚な空気が漂う様子をみることができます。

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