女性は成長過程、人生の岐路を迎えるたびにいろいろな呼び方をされます。
呼び方は変わっても自分は自分なのですが、それぞれの立場で役割というのも生まれてきます。
そんないろいろなステージでも悲喜こもごもを描いた本を紹介します。
『おかあさんとあたし』
著・ムラマツエリコ なかがわみどり
幼かったあの日のおかあさんとのやり取りが書かれています。掃除中に掃除機でほっぺを吸ってもらったり、お母さんのトイレを覗いたり冷蔵庫のあけっぱなしで注意されたりなどなど。
なんてことのないことなのに思い出すとほっこりしてちょっと泣けてくる、そんな日常の一瞬が切り取られたイラスト集です。
お母さんへの感謝とこれから母親になる準備として結婚する友人にプレゼントしたい本ですね。
なんで知っているんだろうって不思議に思うでしょう。ここに載っているのは幼い日の自分そのものでした。結婚式で母にプレゼントするのもいいですね。
『妻を撮ること』
著・中村泰介
東京の三畳一間で暮らす駆け出しの写真家のもとに、奈良県吉野から嫁いできた妻との日々を映し出した写真集です。僕が取る妻の写真は優しく甘くそしてどこか切ないです。
時間の大切さと愛する人がそばにいることの暖かさなど当たり前のことが本当は一番幸せなことだと気付かせてくれます。
巻末には妻との出会いから結婚、現在に至るまでのエピソードが綴られており特に妻が上京してきたときの妻の家族の対応にほろりとさせられます。
『妻の王国』
著・中国新聞文化部
トイレが汚れるからと座って小便をさせられる、家事や育児はもちろんペットのトイレ掃除まで夫にやらせる、お小遣いも休日も妻に管理されるなどなど。
夫婦間の揉め事において特に夫側の訴えが切々と綴られています。
亭主関白も今は昔ですね。かかあ天下になりそうなカップルに贈りたい本です。
男の意見だけではなく一応、女側の言い分も巻末に掲載されているのでバランス感覚はあります。
読んでて共感できる部分や、いやいや、私はこんなことしないよといろんな感じ方があると思います。
それを友人と話し合うのも楽しい読み方ですね。