世間には速読という手法があります。
人生は短く時間は限られているので、なるべく多くの本に触れたいという気持ちも分かりますが
でも、考え、ゆっくりと読むという味わう読書も奥深いものです。
『100の思考実験あなたはどこまで考えられるか』
著・ジュリアン・バジーニ
いわゆる究極の選択といった問いかけ集でしょう。問題のシチュエーションはどれも練られていて、軽い短編集としても読めます。
この本は程よく充実した内容とふんだんな思考のトリガーにあふれています。帯の、これは道徳哲学における数独の本だというのは確かで、私たちは自分を毒する雑念を上書きするために面白い問題を常に必要としているのでしょう。
人間はつくづく金や地位や宗教や政治や、それをひっくるめた安定だけでは生きていられない存在なのです。
『読書案内―世界文学 (岩波文庫)』
著・サマセット・モーム
今年こそは何か古典文学を読んでみようと思って本屋さんに行き、本棚の前に立った途端何を選んだから良いか分からなくなってそのまま帰ってしまったという経験が誰にもあるでしょう。
古典というのは長く残っているだけあって、必ず何かためにあるものなるものがあると思いつつも何を選んでいいかわからない、そこに大きな壁があるような気がします。
その壁をサマセットモームが取り払ってくれます。この本を読むといい具合に肩の力が抜けてちょっと覗いてみようかなという気になるでしょう。
そんなリラックスした読書案内だと思います。古典を探している大学生に読んでほしい本です。
『文体練習』
著・レーモン・クノー
自分って文章を書くのが下手だなぁと思っている方のための本でしょう。確かにこの本はそういう自分に対してこんな書き方があるのか、こんなにも種類があるのかというさらなる不安の増大を誘います。しかし、もはや色物はたくさんあるとはいえ、これだけ可能性があるんならもうその場その場で楽しいと思う書き方をするしかないのかもしれないという軽い諦めを促してくれる本です。
最終的には気持ちを軽くしてくれる本だと言えるでしょう。卒論と聞いただけで逃げてしまいそうになるそんな大学生に読んでほしい本です。
これらの本は楽しむためというよりも頭を使って考えるための読書になるかもしれません。
その意味では体力のある大学生にオススメの本ですね。
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(「ほんのむし」の私は、もちろんヘビーユーザーです。笑)
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私がレコメンドしている本の多くは、ここで読んだ本でもあります。
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