今回は本屋で働いている私が選ぶ、おすすめ本を紹介します。
「本当の自分」とはなんだろう、と悩んでいる方に特に読んでいただきたいです。
『向かい風に髪なびかせて』
河合二湖
可愛いという言葉を意識するようになったのは一体いつ頃だったのでしょうか。物心ついてからずっと見た目の問題に支配されていた気がします。ましてやかわいいを他人と比較しだしてからはなおさらでしょう。持って生まれたもの、努力でどうにかなりそうで、でもなかなか難しいもの、この可愛いということではないでしょうか。
可愛いで生きていくのか、それとも可愛くないで生きていくのか、それは自分自身で掴み取るもの、選ぶのは自分なんですね。でも悩んで傷ついたその先にある彼女たちの未来はきっと美しいに違いないと思いますよ。誰にだって可愛いのチャンスはあるのだということを強く教えてくれる本です。
『さくらいろの季節』
さくらいろの季節 (teens' best selections)
蒼沼洋人
小学校6年生、中学を目前にした最後の一年はただでさえ落ち着かないですね。子供から思春期に移ることでどうしても成長の階段は上っていかなければいけないから。何気ない日々の中で何ともわからない不安がつきまといます。どうしたらもっと自分らしく生きられるだろうそんな悩みは誰もが通ってくる道だけれどなかなか答えは見つからないものです。
主人公の女の子も様々なことに悩み、傷つき、それでも本当の友情とは何かを考えさせられる素敵な物語です。思い出の桜の木に別れを告げ一人歩き出すめぐみが、凛として清々しい気持ちにさせてくれます。
こんな気持ちは、もうはるか昔と思う社会人になった女性におすすめの一冊です。
『てらさふ』
朝倉かすみ
読書感想文と聞いて好きですか?と聞かれて好きですと答える人はなかなかいないのではないでしょうか。でも、もし感想文コンクールで上位に入賞し賞賛を浴びることになったらどうなるか?というのがこの物語の設定です。
10代で成功を手に入れるという誰もがぼんやり憧れる未来。でも、その成功に不正が絡んだら倫理的にはどうなるのか。そんなことを思う二人だけど、ダークな弥子と天然なニコは中学生は純真無垢という幻想を吹き飛ばしてくれます。てらさふ、とは(てらう)ひけらかすを意味する古語ですが、これも一種の犯罪小説に分類されるでしょう。こんな展開ありえないと思いながらも本当っぽい展開にドキドキすること請け合いです。
卒論に苦労している大学生はもしかして当てはまるフシがあるのではないですか。
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(「ほんのむし」の私は、もちろんヘビーユーザーです。笑)
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