1.『デッドライン仕事術 すべての仕事に「締切日」を入れよ』
吉越浩一郎
著者は大手企業の経営者(下着メーカートリンプの社長)なのでたくさんの従業員を率いてきた経験から組織ベースで語っています。それは残業しない個人を作るのではなく残業させない職場を作る方法です。集団に残業させないためには効率化より鬼上司や時限消灯などの強制力がいると指摘。
この本を読んでると思い当たる節がありすぎて耳が痛いセリフの連続です。時間がある時ほど明日やればいい、まだ6時間もあると思ってしまうものです。仕事を早く終わらせるためには効率的な方法なんかより強制力こそ重要だとわかります。
そういうある種の力を求めている社会人にもオススメだです。
もしこんな上司がいたら(ちょっと恐ろしい気もするけれど一番良いのでしょう)。彼は家族が熱を出したため締め切りを守れないと言った部下の話を引き合いに出して、家族の病気とデッドラインとは何の関係もないと語っています。まるでハードボイルド小説の主人公のようじゃないですか。
2.『残業ゼロで仕事する技術』
残業ゼロで仕事する技術―時間管理の達人になれるちょっとしたコツ (日文新書)
日本能率アップ研究会
世にある時間管理簿のテクニックをうまくまとめている、タイムマネジメントの技術はすぐにでも実践できそうです。
この本で一番意外だったのは現在では当たり前になっているメールという連絡手段は 決して万能ではないと分かったとこでしょうか。
電話なら3分で済む用事もメールだと10分近くかかってしまうケースもありますよね。メールは確かに便利ですが使い方によっては無駄な隙間時間を作ってしまうことにもなりかねないんですね。
こういう今では当たり前になっている常識を一旦疑ってみるということも残業を減らすひきっかけになるのかもしれません。
思い込みを捨ててみるという点は、卒論に四苦八苦している大学生も参考になる点があるでしょう。
3.『「なぜか仕事が早い人」の時間管理術』
「なぜか、仕事が速い人」の時間管理術 (アスキー新書 028)
松本幸夫
研修講師かつ作家というフリーランスの著者は、自己管理で時間に対するイニシアチブをとることを強調しています。一人で仕事を抱え込まず無理なものは無理ということも大切と書いています。
具体的な内容は仕事の能率が最も上がるコアタイムがいつなのかということを把握して、そこに最も重要な課題を割り当てること、結局はコミュニケーション能力が仕事の効率を高めるということ、無理な予定は組まず余裕を持って仕事の段取りを立てること、仕事とプライベートの割り振りを適正に保つことが大事だとまとめられています。
これは大学生のうちから意識すれば鍛えられる項目でしょうね。