人の目を気にして生きるなんてくだらないことさ。
学生時代はそんなことを思っていても、社会人になるといろんなしがらみに囲まれて
そうばかりは言っていられなくなります。
でもやはり、自分というものは失いたくなりませんね。
『最低で最高の本屋』
著・松浦弥太郎
良い大学で良い成績、良い会社で良い肩書、これさえあれば人間として胸を張ることができ幸せで正しい人生である。
そのことに違和感を持ち、高校を中退し、アルバイトで貯めた50万円を手にアメリカに旅立った松浦氏の物語です。
彼のこれまでの歩みを綴った働くことについてのエッセイ集です。世界にはいろんな価値観、生き方があるんだなと吹っ切れる作品でしょう。
思い立ったらすぐに実行に移しちゃう、何も用意周到じゃなくてもいいんだと背中を押される本でしょう。夢に対して臆病になっている大学生にぜひおすすめの本です。
『ノルウェイの森』
著・村上春樹
37歳のワタナベはハンブルク空港に到着した際に流れる飛行機のBGMでビートルズのノルウェイの森を聴き、19歳のある出来事に思いを巡らせます。
18歳の時、親友キズキを自殺で失い、誰も知っている人間がいないところで新しい生活をスタートするために上京、東京の大学に通います。
そんな時、キズキの恋人、ナオコと偶然再会するのです。二人が絆を深めていく、大学でミドリと出会い、ワタナベはナオコとミドリの双方を愛していることに苦悩していきます。
思春期の葛藤や喪失感。そこからの再生を巧みに描いた長編小説です。
『ウィリアムモリス』
ウィリアム・モリス―ラディカル・デザインの思想 (中公文庫)
著・小野二郎
天性の詩人であり、真の人間解放を目指したウィリアムモリスは優れた理論と実践を示す工芸家でもありました。
モダンデザインの父と呼ばれるモリスの業績をそのデザイン思想にせまった入門書であります。
竿頭には作品が8ページに渡ってカラーで紹介されています。巻末にもガイドや年譜、著作リストが収録されています。
この本を読むと自分の中でしっかりとした理想を持つことが大切なんだということがわかります。
理想を実現できるかどうかではなく自分なりの意見を持つということ、自分がどうなりたいかということの方が重要なんだと改めて教えてくれる本です。
後先考えず好きに生きろと言っているわけではありませんが
周りの期待通りに人生を送ることのくだらなさに気づかせてくれる本たちです。
休日に1日かけてゆっくりと読んでみませんか。