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【無人島 おすすめ本】サバイバル!無人島生活がテーマのおすすめ小説本まとめ

ある日突然、ひょんなことから無人島へ流されてしまったら。
自分で望んだ冒険ならいざしらず、不慮のできごとで無人島に漂着してしまったら大変ですよね。
しかし、このようなシチュエーションを想像するのはエキサイティングなことで、これまでにも無人島ネタの小説やドラマ、映画が多数作られてきました。
今回はそんな無人島生活を描いた小説の中から3つを紹介いたします。


『ロビンソン・クルーソー』

ロビンソン・クルーソー〈上〉 (岩波文庫)

ダニエル・デフォー

たとえ読んだことはなくとも、この本のタイトルを知らない人はいないでしょう。
船が難破したことで絶海の孤島に漂着した主人公ロビンソン・クルーソーの28年に及ぶ島暮らしを描いた作品です。
座礁した船から物資を運び出すことに始まり、島の探索、住居の建設、果ては農耕牧畜やパン作りまでこなすロビンソン。やがてロビンソンは自分のいる島が全くの無人島ではなく、時々近隣の島の原住人が捕虜を処刑するのに使っていることに気付きます。そして、そんな捕虜の一人を助け、フライデーと命名し下僕とします。
ロビンソンとフライデーの関係性からは当時の西欧人が持っていたのであろう傲慢さ、つまり未開なものを教化して文明の服を着せようとする厚かましさを感じますが、それでもフライデーはロビンソンにとって孤島で出会ったかけがえのない「人間」でもありました。
さて、合理的で勤勉な人柄のロビンソンは、マックス・ウェーバ―を始めとする経済学者の著作に取り上げられていますが、一方で夏目漱石などからは「実用的機械」と一蹴されてもいます。
また、子供向けでなく原著の翻訳をしたものには、彼がキリスト教徒であることが明記され、その宗教観も描かれています。
このように、日本人的感覚、特に現代の日本人的感覚からしたら疑問を覚えるような点もあるものの、無人の島で逞しく生き抜くロビンソンの物語にはやはり冒険心をくすぐる面白さがあります。
実はロビンソンの冒険には続きがあり、彼は無人島を脱出した後も新しい冒険に赴きます。続編は二編あり、第二部の方は岩波文庫から出ているロビンソン・クルーソーの下巻で読むことが出来ます。
子どもの頃にこの物語を読んだことがある人はもちろん、何となく名前だけ知っているという人も、原著に則した訳のものを一度読んでみると様々な発見があると思うのでおすすめですよ。


『十五少年漂流記』

十五少年漂流記 (新潮文庫)

ジュール・ヴェルヌ

SFの父とも呼ばれる作家、ジュール・ベルヌによって書かれた少年向けの冒険譚です。これもとても有名な作品ですね。
休暇で六週間の船旅に出た少年たちが嵐に巻き込まれて漂着した無人島で二年間を生き抜くというストーリーで、原題を直訳すると『二年間の休暇』となります。
少年たちのサバイバル能力が高すぎるなど、荒唐無稽に感じる部分もありますが、そこは19世紀に書かれた児童文学。それ以上にワクワクドキドキする面白い物語です。
少年たちは、派閥の対立なども起こりはしますが良識や秩序を失うことなく、知恵と勇気を駆使して朗らかに生き抜いていきます。
児童文学ではあるものの大人でも楽しめる作品で、手に汗握る展開と爽快な読み心地が魅力のロマンあふれる一冊です。


『蝿の王』

 

蠅の王〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

ウィリアム・ゴールディング

ノーベル賞作家でもあるウィリアム・ゴールディングによる一冊です。大人向けの『十五少年漂流記』というとわかりやすいかもしれません。
『十五少年漂流記』が”明”なら、こちらは”暗”といった趣の作品です。
第三次世界大戦が勃発した近未来を舞台に、疎開する途中の少年たちを乗せた飛行機がトラブルにで無人島へ不時着するところから物語は始まります。
この作品では、閉鎖的な環境下で起こる軋轢と狂気、人間の中に潜むグロテスクさが見事に描かれています。
始めは協力していた少年たちが、やがて団結を失い主導権を争うようになり、迷信に飲まれ、無秩序に堕していきます。
その様子は、人間に内在する邪悪さが文明的な理性の仮面を脱ぎ捨て素顔をむき出しにしたかのような印象があります。
また、結末も救いのあるものなのか否か、解釈がわかれるものだと思います。
このように、暗い物語ではあるものの、そこに描かれているのは人間社会の縮図でもあり、種としての人間が本質的に抱えている業でもあります。
決して楽しい物語ではないものの、そこには目を離せない訴えかけてくるものがあります。
実社会のなかで生きている社会人の方はもちろん、これから社会へ出ていく学生の方には今の内にぜひ一度手に取ってみて欲しい一冊です。

 

『アベルの島』

アベルの島 (児童図書館●文学の部屋)

著・ウィリアム・スタイグ
ねずみのアベルは新婚ホヤホヤ。今日は奥さんのアマンダと楽しいピクニックです。お弁当を食べてゲームをして、ふたりは幸せいっぱいでした。ところが、急に嵐になりました。アベルは嵐に飛ばされ、雨に流されて、無人島に運ばれてしまいます。すぐに捜索隊が来ると思ったのに、何日たっても誰もきません。
お金持ちの家に育って仕事をしたことのないアベルですが、生きるための戦いがはじまります。
スタイグはアメリカの作家でありマンガ家でもあります。

 

『孤島の冒険』

孤島の冒険 (フォア文庫)

著・ニコラーイ・ヴヌーコフ
船から海になげだされ、無人島に流れつき、たったひとりで生きなければならなくなったら、いったいどうしたらいいでしょう?頼れる大人も友だちもいないし、家もありません。あるのは、着ているもののほか、限られた持ち物だけです。14歳の少年サーシャは、まず、水と食べ物を探し、眠るところを確保します。
今までに読んだ本を思い出して、火をおこします。くじけることなく現実に立ち向かうサーシャに、嵐、津波、飢えの苦しさが、つぎつぎに襲ってきます。
この本の原著が出版されたのは1985年、ソビエト連邦の時代だったでした。そのため、文中にはソビエト時代の固有名詞が多く使われていますが、物語の本質は古びてはいません。

 

『二年間の休暇』

二年間の休暇 (福音館古典童話シリーズ)

著・ジュール・ベルヌ
ニュージーランドの寄宿学校の生徒14大と見習い水夫の少年を乗せたヨットが、海に流されてしまいました。船の名前は「スラウギ号」。夏休みの沿岸航海に出る予定だったのに、船長がいないあいだに艫綱が解かれてしまったのです。
嵐にあい、無人島に漂着した15人は、子どもたちだけで生きなくてはなりません。15人の前にたちはだかったのは、大自然だけではありません。国籍や人種の偏見、さまざまな対立をのりこえ、たがいを理解することで集団生活を作っていくのです。
1888年、フランスの科学冒険小説家ベルヌが少年向けに書いた作品。日本では1896年に『十五少年漂流記』という題名で紹介されて以来、長く親しまれてきました。今でも、読む者を夢中にさせる魅力をもち、夏休みなどに小学生にぜひすすめたい古典作品です。

 

 

冒険物語の中でもワクワクして現代のドラマでもリメイクされ続けているものに無人島漂着物があります。
そんな物語を読んで、束の間の冒険に旅立つのも良いかもしれません。

さいごに

以上、無人島でサバイバルする小説を3つ紹介いたしました。
ところで、個人的には無人島というと「無人島の一冊」というお題を思い出してしまいます。もし無人島に本を一冊持って行くなら何を持って行くかというお題ですね。
これには色んなバリエーションがあって、例えば音楽好きの人なら「無人島の一枚」になります。
そんな「無人島の一枚」について、昔、ミュージシャンの大瀧詠一さんは、レコードを一枚持って行くよりレコード年鑑を一冊持って行く方がいいと答えていました。
なんでも、年鑑に載っている曲は全部覚えていて頭の中で再生できるので、一枚のレコードを延々聴くより年鑑を眺めている方が長く楽しめるからとのことでした。
「無人島の一枚」が「無人島の一冊」にすり替わっているじゃないかというツッコミはさておき、なるほど面白いことを考える人もいるのだなと、妙に納得させられたのを覚えています。
あなたにとっての「無人島の一冊」は何でしょう?
そんなことに思いを馳せつつ、今回紹介した作品も楽しんでいただければ幸いです。

 

以上、無人島漂着ものでオススメの物語でした。
極限状況を想像すると普段の何気ない生活がとても価値あるものに感じてくるでしょう。

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