小さい頃に、もしも小人になれたら素敵だろうなって想像したことはありませんか。
小説の世界なら何でも可能なので、そういう小人の物語というのはいくつかあります。
そんなお話の中でも映画化されてメジャーな作品を紹介してみますね。
『ガリヴァー旅行記ヴィジュアル版』
著・ジョナサン・スウィフト
1699年のこと、イギリスの船医ガリヴァーが乗りこんだ船は、はげしい嵐にあい、岩にぶつかりました。救命ボートも転覆し、ガリヴァーは必死に泳いで陸地にたどりついたものの、疲れ果てて眠りこんでしまいました。
目がさめてみると、おどろいたことに体中がひもで地面にしばりつけられていて、大勢の小人がまわりを取り囲んでいるではありませんか!
世にもめずらしいガリヴァーの冒険を、ヴィジュアル版で楽しんでみませんか?
読み通すのがむずかしい古典作品も、カラフルで表情豊かな絵がたっぷり入ったヴィジュアル版なら、物語世界を楽しむことができるでしょう。題名だけは知ってるけど子供の頃に読みそこねたという社会人にオススメです。
『ホビットの冒険』
著・J・R・R・トールキン
ホビットは、こびとです。「白雪姫」のこびとより小さくて、「ガリバー」のこびとより大きい。おなかがふとっていて、緑や黄色の服を着ています。頭は茶色のちぢれ毛で笑うとこぼれるような笑顔になります。
ごちそうが大好きで、ばんごはんは、なるべく2度食べます。こんな話を聞くと、だれもがホビットと友だちになりたいと思うでしょう。でも残念ながら、わたしたちのように大きい人たちがやってくると1キロも先から足音を聞きつけ、姿を隠してしまいます。
ホビットのビルボ・バギンズが、ドワーフ小人とともに竜に奪われた宝を取り戻しにいく、壮大な冒険叙事詩です。著者は著名なファンタジー作家で、研究家で『ホビットの冒険』は映画化もされた『指輪物語』の前段の物語でもあります。
『床下の小人たち 犬の冒険シリーズ1』
著・メアリー・ノートン
いなかの古い大きな家の1階に大きな時計があって、その下の羽目板に穴が開いていました。それは、床下の家に通じる通路でした。床下の家には、とうさんとかあさんとひとり娘のアリエッティ、3人家族の小人がひっそりと暮らしていたのです。
小人たちは自分たちを「借りぐらしや」とよび、生活に必要なものは全部、人間から「借りて」くらしていました。人間は「借りぐらしや」を養うためにいると思っていたのです。
こびとたちの暮らしぶりを、細密画のように描いている描写の細かい作品です。床下の家から逃げだしたこびとたちのその後の生活と冒険は、『野に出た小人たち』『川をくだる小人たち』『空をとぶ小人たち』『小人たちの新しい家』と続きます。
表現力ゆたかなアニメ作品であったり、現代の進化した特撮技術だったら何でも表現が可能ですね。
でも、一番ワクワクするのは自分の頭の中で描く世界だったりするのです。
映画に触れたあとに、是非、原作にあたってみることをオススメします。