「スイミー」で有名なレオ・レオーニさんをはじめ、イタリアは日本と同じくらい絵本の種類が多い国です。日本の絵本とはひとあじ違うカラフルでポップな色使い、楽天的な明るいおはなしも多く、元気いっぱいになれる絵本が多く出版されています。眺めているだけでもアートな気分を味わえるイタリアの絵本。内容が理解できない小さなお子さまや赤ちゃんにもおすすめしたい作品ばかりです。どうぞ手にとってみてください。
ジス・イズ・ヴェニス
ジス・イズ・ヴェニス復刻版 (SPACE SHOWER BOOKs)
ミロスラフ サセック(著) (ブルースインターアクションズ)
水の都、ヴェニス。小運河に囲まれた島には水上バスやゴンドラが行き来する楽しい街。世界一美しい広場と呼ばれているサンマルコ広場でハトにえさやりをしたら、ゴージャスなドゥカーレ宮殿、大きな石で作ったリアルト橋を見に行きましょう。観光ガイドとしても歴史絵本としても楽しめるカラフルなイラストと写真がたくさん掲載された本。眺めているだけでヴェニスを旅した気持ちになれます。
まっくろくろのおばけちゃんのぼうけん
デヴィッド カリ(著) (岩崎書店)
まっくろくろのおばけちゃんは、まっくろくろの島に住んでいます。大好きな写真を撮ろうと島を映しても、映るのはまっくろくろの世界。カラフルな写真を撮りたいとカメラを片手にいろいろな島を航海の大冒険。そして、まっくろくろのしまに帰ってきたとき・・・。一筋縄ではいかないラストと、可愛らしいほわほわしたおばけちゃんに心が和む絵本。第16回いたばし国際絵本翻訳大賞受賞作品です。
新装版 闇の夜に
ブルーノ・ムナーリ(著) (河出書房新社)
美術家、芸術家として有名なブルーノ・ムナーリ。子どもの自由な発想力を伸ばす訓練として遊びを通して考えることを推奨しています。この本は真っ暗な闇からはじまるしかけ絵本。トレーシングペーパーや大きさの異なる紙を使用し、五感が働くようにつくられています。猫がおっかける蝶、広い草原、アリを追いかけるうちに洞穴へ、そして地底へと進んでいく。闇の夜に見つけたものは一体?一夜の大冒険がデザインの魔術師によって繰り広げられます。ブルーノ・ムナーリ生110周年記念復刊。お早めにお買い求めくださいね。
イタリアというと社交的な方が多く、自分の意見をはっきりと言う方が多いイメージがありますが、意外にも協調性を重視した作品が多く、日本人に受け入れやすいと思います。子どもたちひとりひとりの個性を生かし、互いに助け合いながら成長できるような学校生活を送ってほしいと願います。