読書がニガテな高校生でもSF作品は好きという方は多いのではないでしょうか?活字離れが進んでいますが、長い文章を読むというのは若いころにしかできないこと。
現実世界では体験ができないSFという分野は、映画や本の中でしか体験できない設定がたくさん詰まっています。もし自分だったらどうするだろう、この続きはどうなるんだろうと時間を忘れて思わず読んでしまうようなSF作品を集めました。読書リストの参考にしてください。
人類やりなおし装置
岡田 淳(著) (17出版)
戦争や賄賂、交通事故、いじめなど暗いニュースを読んで心を痛めた発明家の教授は、世界平和に目覚め「人類やりなおし装置」を作ろうとします。特殊な波動を出す装置で、悪いことをする人はその波動に触れると植物にされてしまう。ところがこの教授と助手であるぼくは、どこか抜けていて憎めないキャラクター。コントのようなやりとりが続くショートショート作品です。少しブラックなストーリー展開はエスプリが効いているので中高生の方におすすめです。
秒読み(ボクラノSFシリーズ)
筒井 康隆(著) (福音館書店)
SF作品の巨匠による十代におすすめのバラエティに富んだ短編集です。ドキドキ、ハラハラ、もやもや・・・。言葉にできない感情が次々と湧き上がってきます。宇宙やタイムスリップ、お祭り、座敷などのテーマのSFやホラーが14作品が収録されています。頭を空っぽにしてただ楽しむための短編集。筒井作品入門者にもおすすめの一冊です。
闘技場(ボクラノSFシリーズ)
フレドリック ブラウン(著) (福音館書店)
スタートレックの一話として採用された表題作のほか、全四篇を収録した短編集。戦前の作品とは思えない斬新な設定で読み手を楽しませてくれます。著者に大きな影響を受けたという日本のショートショートの巨匠・星新一さんの訳でオシャレな雰囲気が漂う作品。女の子にもおすすめのSF作品です。
ショートショートだとすぐに読めてしまうので、普段スマホでしか文章を読まないという高校生にはちょうど良い長さだと思います。勉強の合間の息抜きや電車の待ち時間、寝る前に一篇ずつなどペースを決めて読書をするのもおすすめです。