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ワクワクが止まらない!冒険小説おすすめ3選

本の世界には、古代神話の時代から数々の冒険譚が収められてきました。
ここ日本でも、古くはスサノオノミコトやヤマトタケルの物語から、近年大人気の異世界転生ものまで、数々の作品で冒険が物語られています。
今回はそんな冒険譚の中から、独断と偏見で選んだおすすめの3冊をご紹介いたします。

 

『ハローサマー、グッドバイ』

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

マイケル・コーニー

SF作家コーニーによる大傑作長編です。
この物語の舞台になるのは地球に似た別の惑星で、地球とは異なる文明や生態系、自然現象を持った星です。
戦争や異常気象が不穏な影をちらつかせる中、夏休暇をすごす主人公ドローヴたちが繰り広げる、ひと夏の冒険と恋が綴られています。
本作は、しっかり構築されたSF設定にもかかわらず、小難しさよりも甘酸っぱさが印象的な青春恋愛小説で、SFが苦手な人にもおすすめできる一冊です。
もちろんSF的な驚きにも満ちており、結末のどんでん返しの見事さには目を見張るものがあります。
色んな意味で胸が高鳴り、読後の余韻も素晴らしい、おすすめの作品です。


『はてしない物語』

 

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)

ミヒャエル・エンデ

かつて『ネバーエンディング・ストーリー』として映画化され大ヒットも記録したエンデのファンタジー小説です。
児童文学の範疇に入る作品かもしれませんが、大人が読んでもワクワクする作品だと思います。
いじめられっ子で居場所のない主人公バスチアンは偶然手にした本に夢中になり読み進めていくうちに、その本に登場する異世界「ファンタージェン」へと入り込みます。そしてファンタージェンの崩壊を救ったり、自分の失われた記憶を巡る旅にでたりします。
そのためこの作品は、バスチアンが生きている現実の世界とファンタージェンの世界、二つの世界が並行して描かれていて、ハードカバー版ではそれぞれを色分けして記載するという演出がなされています。
また、本作に込められた寓意は、大人にとっても鋭い警句を含んでいるように思います。特に物語の後半のストーリーには様々なことを考えさせられます。
もちろん寓意に気を向けずとも、ドキドキしたり胸を締め付けられたりしながら夢中になってしまう、とても面白い物語でもあります。
この本には文庫版とハードカバー版が存在します。ハードカバー版は作中でバスチアンが読んでいる本とそっくりな装丁になっているので、出来ればそちらをおすすめします。
老若男女問わず楽しめる作品なので、お子さんがいる家庭の方などは親子で一緒に読み進めるのもいかもしれません。


『類推の山』

 

類推の山 (河出文庫)

ルネ・ドマール

ドマールの遺作でもあるシュルレアリスム冒険小説です。
この作品は作者ドマールが36歳の若さで亡くなってしまったため未完となっています。しかし、未完でもおすすめしたくなるくらい魅力ある作品です。
天と地をむすぶ絆としての象徴の力を保持した巨大な山、不可視のままそびえたつ<類推の山>の絶頂を目指すというのが本作の大筋です。
そのストーリーには想像力に満ちた美しい挿話が入れ込まれたり、寓意や象徴や神秘が散りばめられています。
作中で展開される様々な論理は因果の転倒した奇妙なものですが、同時にとても面白くエキサイティングで、不可能を可能にするようなポジティブなエネルギーに溢れています。
また、未完の作ではありますが巻末には後記や覚書が附されており、その後の展開やドマールが作品に落とし込もうとしたメッセージの一端ををうかがい知ることができるようになっています。
読んでいて元気の出る、爽快な作品です。
何かに悩んで落ち込んでいる方や、多感な年齢の方、はたまた毎日の仕事の中で少しずつ心を削られているように感じている社会人の方にもおすすめの一冊です。

 

さいごに

素晴らしい冒険の物語は、いつだって私たちの心を躍らせてくれます。同時に、本を読むということ自体が一つの驚くべき冒険のようにも思います。
本の中には、私たちが一生をかけても体験できないような様々な世界が描かれています。
今回ご紹介した本も、そんな驚異に満ちた世界の一端を示すものです。この広大な本の世界を巡る冒険を、これらの作品と共にお楽しみいただければと思います。

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