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家族を大切に思えない方へ、読んで欲しいおすすめ本

いつも一緒に過ごしながら、当たり前の空気の存在のような家族という存在。
でももしその存在がなかったらという仮定をしてみたら、ゾッとしますね。
そんな家族の意味をあらためて問い直すきっかけになる本をご紹介します。

 

『泣きながら、呼んだ人』

泣きながら、呼んだ人 (小学館文庫)

著・加藤元
いつも貧乏くじを引かされ、母に親しみを感じられないまま先立たれてしまったハルカ。娘にべったりの母を持つ菜摘、口うるさい母の助言を疎ましく思う千晶、幼い頃に家を出た母を許せない茉由子の四つの母娘関係を描いた連作の短編家族小説です。
もっと早く読んでいれば、両親に優しくできたかもしれなかったな、そう思える本でしょう。
女同士はたとえそれが親子であっても難しいということがわかりますね。母親との関係に悩んでいる娘にはぜひ読んでほしい本です。

 

『夜と霧』

夜と霧 新版

著ヴィクトール・E・フランクル
家族とともにナチス強制収容所に送られ、そこで両親と妻を失い、一人生還した著者の物語です。その想像も及ばぬ過酷な環境の中、心理学者らしい観察眼で極限状況の収容所や観察官の心理状態を分析した手記です。
原著の初版は1947年、日本語版は1956年、1977年には改訂版が出版され600万部を超える世界的ベストセラーになりました。
生きる意味を丹念に探す、そんな名著です。人生について深く考えさせられます。現代人ではとても理解できないかもしれませんが、何か得るものが絶対にあると思います。
生きるとは何かを模索しているすべての人におすすめの本です。

 

『余命18日をどう生きるか』

余命18日をどう生きるか

著・田村恵子
死ぬことを常に考えているということは生を大事にすることだという言葉がありますが、そこまで大げさじゃなくても死ぬことを考えることは決して楽しい想像ではありませんね。
本当にその瞬間を訪れた時のショックを無意識に和らげてあげようとしているちょっと気の弱さの表れかもしれません。
その束の間の生への接触を18日が平均入院日数というホスピスの看護師という立場から、どこか写実的に説明してくれるのがこの本です。
死に直面することになった人々が決して長くはない死に向かう日々の中でどのように心を苛まれ、そしてどのように成長していくのか著者の田村さんは明快な語り口で読み手に説明してくれます。
看護師の方にオススメの本です。

 

当たり前だと思っている日常は、実はかけがえのない貴重なものなのです。
そのことは分かっていてもついつい忘れがちです。
どの本でもいいので、常にそばにおいて背表紙だけでも眺めてくださいね。

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