一昔に比べれば好景気になり、かなりの売り手市場で
就活は楽になったと言われます。
でもそれはあくまでも数値上のもので、自分が希望する職に就くのはなかなか厳しいことに変わりはありません。
そんな就活生の苦労を代弁してくれている本、実際に働いてみてからどうなるのかという本をご紹介します。
『働く理由』
著・戸田智弘
やりたいことってなんだ、才能って何、何のために働くのかなど仕事の悩みを偉人の名言から紐解いていきます。
好きを仕事にすることを解く養老孟司、黒澤明、やりたくないことを考える色川武大、マザーテレサ、夢について述べる松坂大輔、よしもとばなな、サンテグジュペリなど色々な人を例にとって働くということについて解説しています。
やりたいことがわからずに、ただ周りの人や風潮に流されて就活をしていた人は、働かずに好きな仕事を見つけようとするのは畳の上の水泳であるという言葉に救われます。
『何者』
著・朝井リョウ
観察眼に優れた主人公の二宮拓人、明るい性格の神谷光太郎、光太郎に片思い中の田辺みずき、米国留学を経験し就活への意識が高い小早川理香、小早川の同棲中の彼氏で就活に批判的である宮本隆良という登場人物が様々な心模様を繰り広げます。
表面上は仲が良いが心の内はなかなか見せない大学生5人の就活を描いた長編小説です。
この本を読むことによって自分が何者なのかを考えるきっかけになるでしょう。
頑張っていることを全面に押し出すのはかっこいいのか、かっこ悪いのかに悩んでしまいます。登場人物を通して自分のことを客観的に見ることができるでしょう。
『定本・宮本から君へ』
著・新井英樹
文房具メーカーの営業マンである主人公の宮本浩は、営業スマイルもできない未熟者で何をしても失敗続きでした。
営業部の先輩にある神保和男からノウハウを学ぶうちに、何事にもがむしゃらに挑むようになります。
極端な幸福と不幸を繰り返す、とにかく暑苦しい宮本を描いた漫画です。
何かの男性誌で、主人公の宮本が嫌いな男ナンバーワンに選ばれたこともあり、それくらい好き嫌いが分かれる漫画でしょう。
暑いと捉えるか、ウザイと捉えるか今時珍しい心揺さぶられるかっこいいやつだと私は思います。
あれこれ考えずに飛び込んで見ればなんとかなります。
それはそうなんだけど、やはり後から後悔したくないから、就職活動中は真剣に自分に向き合ってほしいです。