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SFに馴染みのない人でも読みやすい、時間SF小説のおすすめ3選

あなたは時間旅行が出来たら何をしたいですか?

誰しも一度くらいは時間旅行について空想をしてワクワクした経験があると思います。

小説の世界でも時間旅行を扱った作品がたくさん作られています。例えばHG・ウェルズが『タイムマシン』を書いたのは、今をさかのぼること120年以上も前です。

それ以降も様々な作家が様々なアイディアで時間旅行を用いた面白い作品を作ってきました。

今回は、そんな名作の多い時間SFの中から、普段SFに馴染みの薄い人でも読みやすい3作品を取り上げたいと思います。

 

『夏への扉』

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

ロバート・A・ハインライン

時間SFの定番ともいえる名作です。

単に時間ものSFという以上にエンターテイメント作品として優れていて、多少ご都合主義のきらいはあるものの気持ちのいい読後感が楽しめます。

わりと先の展開が読みやすい作品なのでネタバレになるようなことは避けたいと思いますが、一つだけ言及しておきたいのは、作中の舞台が1970年と2000年なのに対し作品が書かれたのは1950年代半ばだということです。

1970年も2000年も現在の我々にとっては過去ですが、この作品が書かれた時点では未来でした。そういう視点で読むと、60年以上前に書かれたこの作品に登場するアイディアやガジェットが豊かな想像力の産物だと感じることができると思います。

また、「夏への扉」に込められた寓意は、何か落ち込むようなことがあった人にとっては特に力強い励ましになるのではとも思います。

主人公の愛猫ピートも素敵なキャラクターなので、猫好きの人にもおすすめです。

 

『時をかける少女』

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

筒井康隆

何度も映画やドラマになっている有名作なので読まれた方も多いかと思います。

理科実験室でラベンダーの香りを嗅いでからテレポーテーション(身体移動)とタイム・リープ(時間跳躍)の能力を得た主人公の少女、芳山和子をめぐる物語です。

和子のタイム・リープ能力の謎や驚きと共に、青春の甘酸っぱさを描いた本作は正統派のジュブナイル作品ともいえるでしょう。

個人的には最後の一文がとても印象的で、爽やかでありながらどこか胸を掻きむしられるような切ない読後感は忘れられません。

わりと短めの物語なので、手軽に読める作品でもあると思います。

若い学生さんには特におすすめの一冊です。

 

 

『タイム・リープ あしたはきのう』

タイム・リープ<上> あしたはきのう (電撃文庫)

高畑京一郎

いわゆるライトノベルに分類される本ですが、20年以上前に書かれた作品だからなのかライトノベルというよりもジュブナイル小説といった方がしっくりくるような雰囲気の一冊です。

非常によく出来た時間SFで、まるでパズルのように綿密に構築されたストーリーには脱帽の一言です。

本作は、同じ時間を繰り返すことはない設定になっているのでループものとは異なりますが、時間軸を移動することで謎を解き運命を変えていくという、ループものに近い筋立てになっています。そのため章ごとに時間が細切れになっており、謎が謎を呼ぶ展開が繰り広げられます。

キャラクターの配置が上手く、伏線も周到で、最後のオチも見事でした。

青春小説としても読める、時間ものSFの隠れた名作と言えるかもしれません。

残念ながら紙媒体では絶版のようですが、電子書籍で読むことが出来ます。

さいごに

以上、三作品をご紹介いたしましたがいかがだったでしょうか?

時間SFというと日本で一番有名なのは、小説ではありませんが、ドラえもんかもしれませんね。

藤子・F・不二雄はSFを「すこし不思議」の略だといっていますが、ここで紹介した三作もガッチリ理論構成されたハードなSFというよりは「すこし不思議」な要素を持つSF小説といえるかもしれません。

どの作品もとても面白いので、ぜひお手に取ってみて下さい。

ドラえもん(1) (てんとう虫コミックス)

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