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電車はなぜ眠くなるか、年収と住所の関係などが分かる、おすすめ豆知識本

『世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった!』

世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった!

ブリギッテ・シテーガ

 ヨーロッパでも通勤客や長距離旅行者が車内で眠ることはあるが、座ってようと立っていようと勤労者がこんなに頻繁に、こんなに多くの場所で、しかもありとあらゆる姿勢で眠っている国は珍しいだろう。居眠りブームとも言える言葉事態を生み出したことは著者としては意図せざる成果であったでしょう。どちらかというと本書の本質は文化人類学なのです。 本書は日本の睡眠文化を平安時代の夜這いや、江戸時代まで遡り、返す刀で昭和30年代から今までインタビュー調査し、日本人の目からもウロコが落ちてくる内容がたくさん書かれています。 20分程度の睡眠は脳のリフレッシュにもなるらしいのでオススメだし、居眠りは決して恥ずかしいことではないと結論づけています。社会人の皆さんも電車の中で寝ることがあるでしょう。これはポジティブにとらえるべきですね。


『年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学』

年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学

エンリコ・モレッティ

  中国からものづくりを取り戻せという掛け声は、日本だけではなく失業率が高止まりするアメリカでも「製造業保護活動家」たちが製造業の復権を訴えています。しかし著者は彼らの主張が多くの誤りに基づいていると指摘しています。例えばアメリカで製造業に従事するブルーカラー労働者数は確かに減少しましたが、エンジニア数は1970年以降で2倍に増えており、製造業関連全ての職種が中国に食われているわけではありません。
 また著者は先進国での雇用が高賃金の職と低賃金の職に二極化するトレンドは、今後も変わらず先進国の製造業は復活しないと分析しています。鍵となるのはイノベーション産業を呼び込むことができるかどうかなのですが、それではイノベーション産業はどうやったら生み出せばいいのか。この疑問は日本としても、先行するモデルともいえるアメリカの行方に注目すべきです。


『犯罪は予測できる』

犯罪は予測できる (新潮新書)

小宮信夫

 著者は日本人として初めてイギリスのケンブリッジ大学で犯罪機会論を学び、地域安全マップを提唱した人物です。地域安全マップとは地域の人々が実際に街を歩いて犯罪が起こりそうな場所をマッピングして、作られた地図のことです。
 著者が提示する犯罪が起こりやすい場所とは、入りやすく見えにくい場所のことだそうです。自分の住む街を歩き、入りやすく見えにくい場所を探して地図に書き込んでいく。そんなフィールドワークを通して地域の人たちが入りやすく見えにくい場所を認識する景観と解読力が高まることが大事だと力説します。危険予測能力も高まって犯罪を防止する意識ができるようになるそうです。本書を読んで痛感するのは、防犯とはまちづくりとコミュニティ再生のためのデザインそのものであるということでしょう。その意味で、本書は実用的なソーシャルデザインの本にもなっています。 都市計画などまちづくりを考えている大学生は読むべき一冊だと思います。

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