猫好きな方にもっと知って欲しい猫の祖先や同じ仲間の猫科についてオススメの本が3冊を紹介。
今回共通するのは全て「野生の猫」というタイトルがついています。
1、世界の美しい野生ネコ
まず1番目の本ですが、これは社会人・大学生向けに良いと思います。内容が他2冊に比べて専門的なものになっており、系統別に生息地やエサ、また多くが絶滅危惧種に当てはまっていることがわかり、人間が自然動物に与える損害もリアルに描かれています。
読んでいて特に面白いのは豆知識が随所に載っていることです。例えばジャガーは人間を襲わない、ブランドの香水に反応する猫科、甘味がわからない遺伝子など目から鱗の情報があります。
身近で見ている猫と猫科との共通点、習性や仕草の意味、歴史を知ってより一層猫の事がわかるようになるかと思います。
絶滅危惧種と言われる各猫科にもどのような理由で絶滅しそうなのかも詳しく書かれています。例えばフロリダピューマの死因は実は交通事故だったりします。これに対して調査を行い、事故にあわないよう地下道を建設した対策も書かれています。
密猟や悪質な取引で自然動物を消していく人間もいれば、救う人間もいる。人と動物との様々な関わり方が書かれています。
2、美しき孤高のハンター世界の野生猫
これは小学生あたりからオススメです。さきほど紹介した分厚い図鑑のような本とは違い、小さな薄い本でとても読みやすくなっています。
この本には動物写真の横に日本のどこの動物園に存在しているかも書かれているので実際見に行くこともできます。
先程の本よりも説明文は少なくなりますが、コンパクトに生態をまとめているので小学生が読んでも飽きることなく読めるかと思います。
3、世界の野生ネコ
最後に全38種類の猫科が載っており、文章量も少ないですがこちらは猫科をあまり知らない方がこんな動物がいるんだ、と認識するのに向いている本になります。
私が一番最初に購入した猫科の本であり、初心者にはまず顔や特徴を覚えるのにオススメです。
4、『ノラネコの研究』
著・伊澤雅子
家のまわりでよく見かけるノラネコは、どんな生活をしているのかな?黒と白のノラネコのあとに付いていって、ネコが1日なにをしているのかを調べてみました。
もちろん、ばれないようにこっそりと。ほかのネコに出会ったときは、どうするか?どんなところで寝ているのか?食べものはどこで手にいれるのか?
1日中観察すると、いろいろなことが分かりますよ。
身近なところでできるフィールドワークの楽しさを伝える本です。月刊誌『たくさんのふしぎ」の傑作集のひとつです。
最後に
これら三冊の本を読んで知って欲しいのは、動物園に行った時に漠然とその動物を見るのではなく、元々は野生だった動物が檻に入れられていることを意識して欲しいからです。絶
滅寸前で希少価値のある生き物が、私たち人間の観察のためにその姿を見せてくれているのです。本来は生き物として対等な立場であり、檻を外せば動物の方が強いのです。もっとその自然を目に残して欲しいと思います。
今週のお題「ねこ」