コロンとした可愛らしいフォルム。色あざやかなものから茶色のシンプルなものまで、多種多様でユニークなきのこ。今回は、きのこが大好きというお子様からきのこの生態について知りたい大人まで、きのこに関する本を集めました。是非、きのこのチャーミングな世界を味わってみてください。
きのこの話
新井 文彦(著) (ちくまプリマー新書)
きのこや粘菌写真家である著者によるきのこを楽しむための写真集。きのこの美しい姿、不思議な形。学術的な観点、きのこ狩りをするための本ではなく、きのこの生態に興味がある方におすすめです。触ると色が変わるきのこの話や、イグノーベル賞を受賞した粘菌についてなど、興味深い話も掲載されており、森の散策ガイドのような美しい写真を眺めているだけでも心が安らぎます。
きのこ文学名作選
飯沢耕太郎 (著, 編集) 港の人; 限定特装版(3000部)版
きのこ好きのための「きのこ文学」萩原朔太郎、夢野久作、加賀乙彦、泉鏡花、北杜夫、宮澤賢治など著名作家による16作品のアンソロジー集。今昔物語から現代文学まで、ジャンルは小説、詩、狂言までに及びます。フォントが統一されていない装丁や白い紙に銀の文字など、きのこのように個性豊かな装丁で、奇妙な世界に迷い込む不思議な一冊です。
きのこのおうち
ベンジー デイヴィス(イラスト) (めくりしかけえほん)
細かい仕掛けがあちこちにある立体的仕掛け絵本。きのこのおうちに住む住人たちの物語で、住人たちの暮らしをのぞいていくうちに、ラストにきのこのおうちがドドーンと立ち上がる姿は楽しくなります。男の子がすきそうなアリやてんとう虫などの小さな生き物も登場するので、男女問わず好奇心を育むことができる一冊です。
きのこ
ミリアム・ブラン (著) (ちいさな手のひら事典)
フランスからやってきたクッション仕立て、金色の小口の手のひらにのる小さなきのこ辞典。レトロなイラストで、和名のないきのこや毒きのこの紹介まで。日本では馴染み深いきのこもフランスでは評判が良くなかったり、眺めているだけで楽しくなる一冊です。
見た目の美しい毒きのこ、おいしい食卓にのぼるきのこ、ファンタジーのようなイメージからエロティックなイメージまで様々なきのこを本で味わってみてくださいね。