鮮やかな色彩、自由なタッチ。生涯ただ一人の女性を愛し、描き続けてきた画家シャガール。絵本のイラストのようなタッチ、構図の自由さは子ども心に溢れていて、どの絵も愛に溢れたもの。
眺めているだけで温かい気持ちにさせてくれます。
ずっと眺めていたくなる人間の根底にある普遍的な愛こそがシャガールのテーマでもあります。大人の方もお子さまにもおすすめのユーモア溢れる愛の世界を絵本でご堪能ください。
シャガールのそらとぶふたり
シャガールのそらとぶふたり (おはなし名画をよむまえに・シリーズ)
(おはなし名画をよむまえに・シリーズ)
西村 和子(編集) (博雅堂出版)
難しい解説はいらない。ただ絵を見て感じることに焦点をあてた幼児のための名画集。教科書にも登場する「そらとぶふたり」など、シャガールの不思議な世界観を味わえる絵本です。一枚の絵にセリフが二言三言添えられていて想像力がかきたてられます。
代表作、歴史がわかります。
シャガールの絵本―空にふわり (小学館あーとぶっく)
結城 昌子(編集)(小学館)
美術に初めて触れるとき、退屈だと思わないで純粋に楽しんで欲しい。絵本が大好きなお子さまにプレゼントしたい小学館あーとぶっくシリーズ。なかでも空をふわふわ飛ぶシャガールの絵はファンタジー好きなお子さまにおすすめです。
強いコントラストの色合い、重力を感じさせない自由なタッチ。夢がそのまま絵画になったような世界観とほのかに漂うさみしさ。青い幻想の世界は眠る前にもおすすめの絵本です。
シャガール―わたしが画家になったわけ
Bimba Landmann(原著) (西村書店)
シャガールの生涯を綴った絵本。ロシアでユダヤ系の家庭に育ち、家族の反対をおしきって画家になったこと、戦争や人種差別に苦労したこと。牢屋の中でも絵を描き続け、認められなくてもひたすら描き続けた強い意志。絵画と妻と娘を愛し続けた人生から作品への姿勢が垣間見れます。シャガールの歴史がわかります。
シャガールが描く濃い青の世界ときらめく光は、どんなときに見ても心惹かれるものがあります。ふわりふわりと宙に浮くように愛を求める姿は、まるでうたかたの日々のよう。眠る前に読むのもおすすめの気持ちが安らぐ絵本です。