ほんのむし

読書はみんなのサプリ

海外の絵本おすすめ3選。読み聞かせにも最適。

大人になると、なかなか絵本に触れるという機会はありません。
子供が生まれて読み聞かせでもしないかぎり、死ぬまでそういう機会は巡ってこないかもしれません。
ましてや海外の本ともなると一生のうち、出会うか出会わないかでしょう。
でも、そんな本のなかにこそ自分の考え方を柔軟にしてくれるヒントが詰まっているものですよ。

 

『世界一美しいぼくの村』

せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)

著・小林豊作
小さなヤモが住むパグマンの村は春には花でいっぱいになり甘い果物が実る美しい村です。夏は収穫の季節で山は兄さんのハルーンと競争で、いっぱいのすももを摘みます。
でも今年の夏にはやりません。ヤモの国は戦争が続き兄さんは戦争に行ったのです。パグマンの村は内戦が続くアフガニスタンの村がモデルになっています。
アフガニスタンは乾いた岩や砂漠のイメージがありますが、実際には多くの緑や自然が美しい国なのだそうです。この作品は作者が内戦が始まって10年目のアフガニスタンを旅した時の体験をもとに描かれています。
この絵本を通して感じられるのは人間の温かさです。それが故に最後の結末とのギャップに私たちは混乱を感じざるを得ません。
私達の胸に衝撃で楔を打ち込む、そんな作品です。

 

『こいぬのうんち』

 

こいぬのうんち

著・クォン・ジョンセン
石垣の隅っこに子犬がうんちをしました。うんちは雀に汚いと言われ土の塊に笑われ、悲しくて涙します。土塊は自分が犯した失敗のせいでに車から落ちて一人ぼっちになってしまったと思い悩んでいます。
しかし土塊はすぐに荷車の人に愛おしそうに拾い上げられ畑に帰って行きます。ひとりぼっちになった子犬のうんちは自分が何の役にも立たないことを悲しみます。
しかしある雨の日、目の前に緑色の目が顔を出し子犬のうんちに思いがけない言葉をかけます。うんちを抱きしめたくなる切ない物語、読んでみたくなりませんか。

 

『おおきな木』

おおきな木

著・シェルシル・ヴァスタイン
昔りんごの木があって可愛いちびっこと仲良しでした。ちびっこは木遊びが大好きで、だから木も、とても嬉しかったのです。
時は流れちびっこだった坊やは成長して大人になり、木に会いに来なくなります。ある日、大きくなった子が木のところ行きます。木が昔のように遊んでおゆきと言いますが、断ります。
大好きなちびっ子のために与え続ける林檎の木は全てを与え、枝を全て、そして幹さえも与えてしまいました。
愛とは与えることですが、与えることとは何なのでしょう。読むたびに新鮮な感動があり一家に一冊買って損のない作品です。

 

少し大きめの書店の絵本コーナーにいけば、これらの本は置いてあります。
大きい声では言えませんが、立ち読みでもいいので眺めてみてはいかがでしょう。
都合がいいことに絵本なので、あっという間に読めます。
でも最近の絵本コーナーは子供用の椅子が置いてあって本の虫のたまごたちがいっぱいいるので、じゃまにならないように。

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