ほんのむし

読書はみんなのサプリ

【動物 写真家 なるには】写真・カメラマン関連のおすすめ本。プロの仕事ぶり、被写体との付き合い方が分かる。

 今や簡単にスマートフォンで写真を撮るようになりましたが、写真というのはやはり特別なもの。その瞬間を一枚の写真に閉じ込めた真実を映し出すもの。そのときの風景や人物の表情をとらえ、魅力的な芸術作品に仕上げるカメラマン。

加工された写真は、どれも同じように見えて魅力的には見えません。どことなく人工的なにおいがして、可愛く撮れたという自己満足の世界は本来の魅力とは大きくかけ離れていると思います。同じ対象を撮っても、人によって出来上がりは違うもの。

それは撮影者の主観が入るからこそ、とっておきの一枚になるのではないでしょうか。今回は写真やカメラマンが登場する本を紹介いたします。

 

野生動物カメラマン

野生動物カメラマン (集英社新書)

 岩合 光昭(著) (集英社新書)
 40年にわたり、動物写真を撮り続けている著者。猫の写真家としても有名ですが、野生動物たちを撮影した写真はまた違った迫力。自然な姿、スピード感あふれるポーズ。

決して傲慢にならず、動物と同じ視点に立ち、感謝の気持ちを持ち続けることが新しい写真を撮るコツだそう。動物たちの写真とともに、著者の写真への心構えや哲学が垣間見れる本です。

 

ストロボ

ストロボ (文春文庫)

 真保 裕一(著) (文春文庫)
 50代のベテランカメラマンの喜多川。ある日、余命いくばくもない母の遺影を撮影してほしいと若い女性から依頼を受ける。母親は昔、喜多川に写真を撮ってもらったというが、記憶がない。

50代からカメラを初めて手にした22歳のころまで写真とともに記憶が巻き戻っていく。ミステリー要素も入ったカメラ好きにはたまらない一冊。胸が熱くなるようなストーリーに、思わずカメラ片手に街に繰り出してしまうでしょう。

 

ネネコさんの動物写真館

ネネコさんの動物写真館 (理論社ライブラリー)

 角野 栄子(著) (ポプラ文庫ピュアフル)
 「君って無添加せっけんみたい」そう言われて彼氏にふられたネネコさん。亡くなった母親がのこした下町のペットを撮影する「動物写真館」をつぐことに。優しくおだやかに過ぎる毎日と少し風変りな依頼内容。少し優柔不断であっちにいったり、こっちにいったり右往左往さるネネコさんも可愛らしく、ほのぼのとした気持ちになる児童小説。「魔女の宅急便」の著者が贈る大人も楽しめる一冊です。

 

 真実はときに残酷であり、優美でもある。そんな瞬間瞬間をおさめた写真に魅力を感じます。撮影テクニックだけではなく、その瞬間になにを感じるか、とらえられるか。そういった感受性こそが美しい写真を生み出すのかもしれません。

Copyright © ほんのむし All Rights Reserved.

Privacy Policy