大きな口、するどい歯。分厚く頑丈な皮に太いしっぽ。どこを見ているかも分からないミステリアスな目元と獲物を捕らえるときの俊敏さ。川の王とも呼ばれるワニは子供たちにも人気者。
そんなワニが登場する絵本を紹介いたします。ワニが大好きなお子様、動物園に行く予定のある方は是非手にとってみてください。ワニのワイルドな魅力がたくさんつまった絵本です。
ワニのライルがやってきた(ワニのライルのおはなし 1)
バーナード・ウェーバー (著) (大日本図書)
東88番地通りの家に引っ越してきたプリム一家。そこに置き去りにされていたのは一匹のワニ!ワニのライルは話すことはできませんが、優しくて芸達者。
すぐに大切な家族の一員になります。そして街の人気者に!そんな平和な日々を送っていると、元の飼い主が戻ってきて・・・。ポップな色使いが可愛らしく、ほのぼのさせてくれる本。子どもたちに大人気のシリーズです。
ワニあなぼこほる(こどもプレス)
石井 聖岳(著) (イースト・プレス)
ワイルドでタフなワニ。穴を掘っている一匹のワニ。そこに集まってくるワニたちは土木用の機械を持ち出してきて、どんどん大きな穴になっていきます。
果たしてワニが穴を掘る目的とは何か。どんどんスケールが大きくなっていく話と、ヘルメットをかぶって大きなスコップで穴を掘り続けるたくさんのワニたちのシュールさ。ワニの魅力がたくさんつまった絵本です。
ワニ―ジャングルの憂鬱草原の無関心
梨木 香歩(著) (理論社)
ジャングル。そこは弱肉強食の厳しい世界。生きるために食べられ、生きるために食べる。たくさんの命に支えられて生きていること、平等に生きるということはどういうことなのか。無関心という大きな殻に入り込み、仲間ではないから食べられてもしょうがないと言い切れるものなのか。
自己と他者のつながりを感じさせらる哲学的な絵本。出久根育さんの迫力がありながらも美しい色彩感を眺めているだけでも草原の蒸しかえすような熱さが感じられます。
めったに目にかかることがない動物だからこそ、ワニの生態に興味が湧いてくるのかもしれません。強いものに憧れている男の子の読み聞かせにもおすすめの絵本です。
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