満点の星空を見つめていると、遠くに輝く星や自分の立っている大地や地球の存在に興味が湧いてきます。SFが大好きな方、宇宙科学に興味がある方におすすめの本を紹介いたします。眠る前のほんのひととき、天体観測のお供にいかがでしょうか。
知の果てへの旅
マーカス デュ ソートイ(著) (新潮クレスト・ブックス)
イギリスで著名な数学者による人知の限界について書かれた本。ビックバンの前に何があったか、コンピューターは意識を持つのか、意識はどこから生まれて科学はどこまで知りうるか。科学の発展によりすべてを知り尽くしたような気でいるが、その限界を知りつつ共存していく未来は、数学と哲学との共通点が見出せます。知的好奇心をくすぐられる一冊です。
宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史
宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史 (新潮選書)
更科 功(著) (新潮選書)
地球はヒトのためにあるのではない。宇宙の長い長い時間の中のほんの一部でしかないのだと感じさせてくれる本。138億年もの宇宙の時間と生物の進化。存在するということは偶然性の集大成であり、人間が地球を支配していると驕ってはいけないと痛感しました。宇宙からはじまるロマンの旅。分かりやすく生物学から宇宙物理学まで解説してくれています。
宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか
ロジャー ペンローズ(著) (新潮社)
物理学者の異端児と呼ばれる著者の宇宙のはじまりとおわりの物語。宇宙の始まりに起こったビックバン、熱力学のエントロピー増大則を結び付け、常に宇宙は生まれ変わっているというサイクリック宇宙論を考案したという内容です。幾何学、物理学に詳しい方はユニークな発想にワクワクさせられることでしょう。難解な専門書ですが、天文学に興味がある方には一度手にとってもらいたい本です。
村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか? ビッグバンからヒッグス粒子へ
村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか? ビッグバンからヒッグス粒子へ (朝日新書)
村山 斉(著) (朝日新書)
宇宙に興味はあるけれど、どうしても内容が難しくて一般人には理解できない。そんな悩みを解決してくれる本です。科学部の女性記者との対話形式で、素粒子からヒッグス粒子まで分かりやすく解説してくれます。
宇宙科学はこれかも発展していく分野です。その神秘は科学が進んだ現代でも解明されていることはほとんどなく、遥かなる夢が膨らんでいます。そんなロマン溢れる宇宙の世界へ旅立ってみませんか。