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【初々しい 恋愛 おすすめ小説】過ぎ去った少年・少女期に想いを馳せる本

 誰にでもあった幼かったころ。大人にもなりきれない、かといって子どもでもない多感な時期。繊細で美しく、一瞬のきらめきがあった少年・少女期。

そんなあの頃に想いを馳せるような初々しい小説を紹介いたします。懐かしい想い出に浸るのも、あの頃の自分にタイムスリップするのも甘美な時間を過ごすことができるでしょう。

 

ヒューマン・コメディ

ヒューマン・コメディ (古典新訳文庫)

 サローヤン(著) (古典新訳文庫)
 第二次世界大戦中、アメリカの田舎町イサカの町で電報配達員として働きはじめたホーマー。父が不在の家で健気に少年らしく生きている。訃報を届ける仕事というだけで胸が痛みそうだが、町の人たちの優しさや温かさが少年たちを包み込む。悲しいときこそ支えあって生きていく人々の姿に心が洗われます。

子どもたちが無邪気に川の中で遊ぶシーンはキラキラと輝いていて、弱者に優しく生きることの大切さを思い知らされます。

 

花物語(上・下)

花物語 上 (河出文庫 よ 9-1)

 吉屋 信子(著) (河出文庫)
 昭和初期に「女学生のバイブル」と呼ばれた名作。少女たちの出会いや友情、別れなど繊細な心情が耽美的な文章で綴られています。花の名前を題材にしたエピソード。

奥ゆかしく清楚な女子学生たちの清い友情。日本語の美しさにはっとさせられると同時に、一度この世界に入り込んだら抜け出せなくなるような小説です。

 

永遠の夏休み

永遠の夏休み (ポプラの森)

 折原 みと(著) (ポプラの森)
 六年生の夏休み。親友のタケルは伝説の水「天命水」をとりにいった先の山で命を落としてしまう。祥太、アツシ、ノブはタケルとの約束を果たすために秘密の旅に出かける。

子どもから大人へ成長する過程で誰もが経験する不安や葛藤を仲間と一緒に乗り越えていく。少女小説で有名な著者が贈る感動の友情物語。

 

 あなたに似た少年や少女は物語に登場しましたか?大人になってみると、あの頃のきらめきが懐かしく思い出されますが、そのときはそのときなりに一生懸命だったような気もしてきます。何十年か後、今の自分も懐かしく想う日が来るのでしょうか。

そのとき、どんな想いで過去を振り返るのか楽しみになってきます。

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