『トーキョー・クロスロード』 濱野京子
世の中には恋愛が得意な人と、苦手な人、おそらく二種類の人間がいるのだと思います。ヒロインの森下栞は明らかに恋愛が苦手なタイプです。男友達がいないわけではないんですがそしてそれに彼女のことが気にかけている男子もいます。でも亜子や美波といった女の子のグループに入る方がどこか心地が良く安心するのです。そして恋愛とは少し距離を置いています。教室では周囲に頼られ、きびきびとしたキャラとして振舞ってしまうだから友人の亜子からも「シオリンって冷たい何考えてるのかわからない」と言われてしまう面を持っています。
その辺を主人公悩んだりするのですが、でもよく考えてみれば初めから恋愛が得意な人はそう多くはないのではないでしょうか。誰もが何度も失敗を繰り返し正解もない中、もがくしかないのでしょう。そんな少女の過程を描いたのがこの小説です。
もう青春なんてはるか昔!と嘆いている社会人や大学生の方、もう一度少女に戻ってみませんか。
『本屋さんのダイアナ』 柚木麻子
ダイアナっていう名前に聞き覚えはないですか?そう、モンゴメリ『赤毛のアン』
に登場するアンの腹心の友の名前がダイアナです。でもこの本の主役であるダイアナは15歳になったら改名するつもりでいます。だって本名が矢島大穴…大穴ですよ!。競馬好きのパパと相談し、あんたが世界一ラッキーな女の子になれるようにと思って付けたんだよってママは言うけど、そのパパは行方知れずだし、16歳でダイアナ産んだママはキャバクラ勤めで娘の髪を金髪にし、自分をティアラと呼ばせているし、そんな破天荒な家庭の物語なのです。
『赤毛のアン』という小説は時代を超えて様々にテーマがリメイクされていますが、この本は大人社会の事情も描いているのがポイントです。高校を出て念願の書店員になったアンは退廃的な生活を送る彩子とは和解できるのか。現在友人関係で悩んでいる女の子におすすめです。
『逢沢りく』 ほしよりこ
悲しくもないのに泣いてみたり、相手の感情を読んだつもりになって行動してみたり、そういうことを平気でやって見せちゃう美少女中学生、逢沢りくという少女が主人公の物語です。
気を引きたい年頃にはよくあることだけど、そういうのって実は傍から見ていると結構かわいそうなものです。でも本人はあまりそのことには気づいていないみたいです。多分浮気しているおしゃれなパパも、過保護で気分屋で完璧主義のママも、同じようにあまり気づいていないのでしょう、というか気づかないふりをしているのかもしれません。
読み終わった後に力の限り全力で走って泣きたくなるような気になるかもしれません。それくらい感情を揺さぶられる物語なのです。久しぶりに泣いて心を綺麗にしたいという方にオススメです。
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