「ミザリー」、「ペットセマタリー」と様々な作品が映画化、ドラマ化されているので普段あまり本を読まない大学生、社会人でも知っている人が多いのではないでしょうか。
最近だと「IT」が大ヒットしていますね。
そんなホラーの巨匠とも呼ばれるスティーブン・キングの作品の中から特にオススメの3冊を紹介します。
ちなみにあの名作「スタンドバイミー」の原作もキングだったりします。
「死のロングウォーク」
バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)
イチオシの作品は「死のロングウォーク」で元々はボックマンという別名で出版されていたことからバックマンノベルとも言われていますし、キングが大学1年生の時に初めて書いた小説というからそのレベルの高さに驚いてしまいます。
100人の少年が不眠不休で最後の1人になるまで歩き続けるといったストーリーで立ち止まってしまうと射殺されてしまうというバトルロワイアルもの。つまり99人の死を犠牲にした上でゴールした少年を描いていて心理描写が見事です。
「痩せゆく男」
「痩せゆく男」はタイトル通り食べても食べてもジプシーの呪いで痩せていく男を描いた作品で、キングは一見ありえない設定を上手に活かしてリアリティを持たせるのが上手だなと思いますね。
キングのホラーはとにかく精神的に迫ってくる感じがして、日常の中に突如現れた不条理という名の非日常に覆される感じがたまらなく魅力的です。だからキングの作品の怖さ狂気にあって、少しづつ日常から足を踏み外し狂気に踏み入れるイメージです。
「ゴールデンボーイ」
「ゴールデンボーイ」これはキングの中では珍しい短編集です。
基本的に長い作品が多いので初心者向きといったところでしょうか。ストーリーは明るく成績良好な13歳の少年トッドと近所に住む老人との交流を描いていて、話をしている内にその老人はナチの戦犯なのでは? と思うようになるんです。会話をしているだけなんですがゾクリとくる恐怖があります。
こういう作品を読んでいると想像力こそがホラーの原点だと思いますね。だからキングの作品は映像化されたモノよりも小説の方がずっと怖いと言えます。