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【落語 初心者 おすすめ本】落語をもっと知りたい人におすすめ本3選

最近にわかにブームになっている落語。

落語に触れる機会は笑点しかないという方もいらっしゃるかもしれませんが、今では寄席でも落研サークルの大学生など若い人が多くなっています。ここでは、もっと落語を知るための本を紹介いたします。

 

「赤めだか」

赤めだか (扶桑社文庫)

まず、立川談春の「赤めだか」。

今や本当にチケットの取れない落語家、談春が立川談志に入門して真打になっていく修行の思い出をつづったエッセイです。

二宮和成主演でドラマにもなりました。談志の奔放な指導、性格もやはり魅力ですが、一人の男が、噺家としても社会人としても一人前になっていく過程が、淡々と描かれています。特に、盟友・志らくとの微妙なライバル関係がとても印象的でした。
さて、噺家本人の話も面白いですが、「噺」自体の本も面白いです。落語界では「圓朝噺」というジャンルがありますが、これは明治期に活躍した三遊亭圓朝の創作した噺のことを指します。「大ネタ」と言われる大作が多く、代表的な噺には、「文七元結」、「牡丹灯籠」、「芝浜」など怪談、そして涙の人情噺を得意の名作を残しています。

 

「真景累ケ淵」

真景累ケ淵 (岩波文庫)

その中でも、代表作と言える「真景累ケ淵」の原作が、本となって出版されています。かなり長い作品で実際の高座では、その中でひとつの場面が演じられることが多く、桂歌丸もこれをライフワークとして全編を語ることに取り組んでいます。前半は、高座でも耳にすることが多いとにかく怖い、そして猟奇的な描写もある怪談なのですが、最後は最初の印象と全く違う噺になっていました。賛否両論ある気がしますが、前半しか知らない人は是非一度お読みください。

 

「江戸落語」

江戸落語 誕生と発展 (講談社学術文庫)

そして、落語をもっと知りたくなった方には、落語の歴史を概説する延広真治「江戸落語」がおすすめです。江戸幕府という権力と庶民の笑いの相克、そして鹿野武左衛門、烏亭焉馬らが発展させていった落語の生みの親たちの戦い。上方落語との違いなど、勉強になることがたくさん書かれています。寄席に行く前に読むと、より一層落語を楽しむことができる一冊です。

 

 

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