気が滅入ったときには海を見に行ったり、山の緑に触れたりすると癒やされますね。
なにか大自然には人が本来帰るべき場所みたいなものがあるのかもしれません。
心が傷ついたときには、人間以外のものに心を任せてみませんか。そんなおすすめ本を紹介します。
『ことりをすきになった山』
著・アリス・マクレーラン
荒れ果てた野原にぽつんとそびえる岩だらけの山。降りつける雨や雪の冷たさしか知らなかった山に、ある日一羽の小鳥がやってきました。
山は小鳥の優しく柔らかな感じにワクワクして名前を尋ねます。ジョイという名のその鳥は、毎年春になると巣づくりの場所を探して旅に出るのです。
気が遠くなるような時間をかけた壮大なラブストーリーです。永遠に近い命を持つ山はほんの数年の命しかない小鳥ジョイという名前を受け継ぐことによって
山と小鳥の物語が続いていきます。そして強い思いと長い年月が山を変えていくのです。愛とは何だろうかと思い悩んでいる方におすすめの本です。
『1000の風1000のチェロ』
著・いせひでこ
主人公の少年はチェロ教室に通っています。飼っていた犬グレーをなくして、毎日泣いてばかりいた少年に父さんが買ってきたのは新しい犬ではなくチェロでした。
そのチェロの教室に新しい生徒が入ってきたのです。その子と少年は丘の上の草原でチェロをひきました。
その子もまた鳥のフロルと別れを経験していました。それは阪神大震災のことでした。それぞれの喪失体験が演奏することで、少しずつ癒される。
音楽には人の心を揺さぶる大きな力があると思っています。特に体で包み込むようにして演奏する楽器は大切なものを抱きしめているような感じになるのだろうと思います。
『ぞうのさんすう』
著・ヘルメ・ハイネ
昔あるところに食いしん坊の子供の象がいました。象は朝から晩までたらふく食べて、大きなまんまるのうんちを一つしました。何日も過ぎた朝、象がうんちをすると大きなまんまるのうんちがもうひとつ出てきました。
毎年誕生日が来るたびに増加するうんちもひとつずつ増えてきました。象は立派な大人になって50個のうんちをするようになっていました 。
悟りを開いた僧の安らかな心が伝わってくるようです人生の折り返し地点が近い方、折り返し次の方にオススメです。
残りの人生をしっかり大切に生きようという気になります。
本を読んで癒やされたと思ったら、実際にでかけてみるともっと効果がありますよ。
山に行くも良し、動物園に行くも良し、決して無駄足にはなりません。