絵本というのは基本的にノンフィクションではなくて、想像上の世界が描かれています。
もしも、そうだったらどうなるだろう?とか、どんなワクワクするだろうという目的で書かれているからです。
そんな子供の想像を刺激する名作を紹介します。
『チビ虫マービンは天才画家!』
著・エリース・ブローチ
マービン一家は、キッチンの流しの下でしあわせに暮らしていました。マービンたちは小さな甲虫で、よく似ているけれどゴキブリではありません。
ある晩、マービンは、こっそり人間の男の子の部屋にしのびこみ、インクつぼのふたが空いているのに気づきました。ふたにはインクが少したまっています。
マービンは、二本の前足をインクに浸し、画用紙に絵を描き始めました。窓の外の風景を描いたのです。夢中になって細い足を動かすうちに、みごとな細密画ができました。
この本は天才画家マービンと人間の男の子の友情物語です。美術館を舞台に、デューラーの絵をめぐる盗難事件を追って、マービンたちが大活躍する物語で、厚い本だが、次々と事件が起こるので、夢中で読めてしまうでしょう。
『パン屋のこびととハリネズミふしぎな11のおとぎ話』
パン屋のこびととハリネズミ: ふしぎな11のおとぎ話 (児童書)
著・ファニー・M・G・シュミット
パン屋さんには、かならずパン生地こびとがいるんですって。色の白い小さなこびとで、白い上着に白いぼうしをかぶっています。パン生地のの捏ねくずを食べてくれる、とてもいいこびとなんです。
でも、トリップさんときたら、「自分の店のパン生地こびとをひっつかんで、「このハリネズミめ!とっととどっかへ行っちまえ!」とさけんだのです。
そしたら、トリップさんのつくるパン生地は、みんなハリネズミになってしまいました。なんと23びきものハリネズミが、パン焼き場を走りまわっています。
オランダで国民的人気のある作家の短編集で、昔ばなしのような懐かしさのあるお話ですよ。
『だれも知らない小さな国コロボックル物語1』
だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1)
著・佐藤さとる
ぼくは、小学校3年生のときに、ひっそりとした美しい小山をみつけ、大好きになりました。山に何度もいくうちに、ぼくは、ふしぎなものを見たのです。
小山を流れる小さな川に浮かぶ赤い運動靴の中に何かいます。虫?いいえ、小指ほどの小さな人が2,3人乗っていて、ぼくに手を振っています。
あれは、むかしばなしで聞いた「こぼしさま」というこびとなのでしょうか?
男の子とこびととの交流を描いた夢あふれる名作です。我が子に想像力豊かに育ってほしいと願う親御さんにオススメの本です。
もしかしたら現代の科学で証明されていないだけであって、本当はあなたの家にもいるのかもしれませんよ。
そう考えると楽しくなりませんか。