馬は草原で、ペンギンは南極の氷の上でと、それぞれの動物にとって生活する環境は決まっているような気がします。
でも、そうじゃない場所で仕方なく生きていかなきゃいけないってなったら、どうやるのでしょうか?
そんな、動物たちのしたたかさを描いた本を紹介しましょう。
『ロバのシルベスターとまほうの小石』
ロバのシルベスターとまほうの小石 (児童図書館・絵本の部屋)
著・ウィリアム・スタイグ
びっくりしたときに、あわててとんでもない失敗をしてしまうことがありますね。ロバのシルベスターがそうでした。シルベスターは、変わった色や形の小石を集めるのが好きでした。
あるとき、魔法の小石を拾ったシルベスターは、家に帰る途中でライオンに出会いました。びっくりしたシルベスターは、自分が岩になるように願ってしまったのです。岩になったら、もう魔法を使えません。
スタイグは、アメリカの絵本作家で、まんが風の絵が親しみやすい作品になっています。
『エドウィナからの手紙』
著・スーザン・ボナーズ
まちの公園のブランコは、10か月も前から壊れています。小さい子が遊べなくてかわいそうだし、とっても危険です。エドウィナは、市長に修理してもらうように手紙を書くことにしました。でも、子どもが書いたものじゃ相手にされないだろうと思ったエドウィナは、おなじ名前の大大おばさん(つまり、ひいおじいさんのいもうと)のまねをしてみました。
子どもの手紙だと分からないように、タイプライターを使ってね。
「小さなことでも、まず声をあげることから始まる」という民主主義のメッセージも伝わる物語です。
『火曜日のごちそうはヒキガエル ヒキガエルとんだ大冒険1』
火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)
著・ラッセル・E・エリクソン
小さなヒキガエルの兄弟モートンとウォートンは、土の中の、居心地のいい家に住んでいます。モートンはお料理上手で、おいしい砂糖菓子を作りました。あんまりおいしいので、ウォートンは、おばさんのうちに届けることにしました。
モートンは、雪が降っているからと引き止めましたが、ウォートンはスキーで行くというのです。
ミミズクに捕まったウォートンは、火曜日に食べるといわれたので、逃げだす準備を始めるのですがどうなるのでしょう。
したたかで、たくましいのは、何も動物だけじゃありません。
私達、人間だって、弱そうに見えていざとなれば何とか、やってのけるものですよ。