人はどんなときに一番生き甲斐を感じるのでしょうか。一説には誰か自分以外の他の人のためになっていることをやっているときなのだそうです。
これを別名、生き甲斐というのでしょうね。
今回ご紹介する本は、運良く小さい頃に自分の得意分野を見つけた子どもたちの物語です。
『エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする』
著・エリナー・ファージョン
エルシーは、生まれながらのなわとび上手です。村中だれひとり、かなうものはいません。その評判を聞きつけた山の妖精が、エルシーに特別なとび方を教えます。妖精の世界に行くのは、夢の中。エルシーは、月に1度、三日月の晩に眠ったまま山に登り、ありとあらゆる魔法のとび方をマスターします。
そのとび方といったら!高とび、するりとび、羽根のような軽とび、長とび、強とび、などバラエティに富んでます。
『ヒナギク野のマーティン・ピピン』の中で旅の詩人マーティン・ピピンが女の子たちに語り聞かせた話のひとつを絵本にしたものです。英米の図書館ではストーリーテリングに使われていますが、絵本になって読者層が広がったそうです。
『神の道化師イタリアの民話より』
著・トミー・デ・パオラ
むかしむかし、イタリアに、ジョバンニという男の子がいました。おとうさんもおかあさんもいないジョバンニは、自分ひとりの力で生きていかなければなりません。でも、ひとつだけとくいなことがありました。なんでも空中に投げ、お手玉のようにまわせるのです。
七色の玉も、みごとにまわします!人をよろこばせてお金をもらう道化師になったジョバンニは、どんな一生をおくったのでしょう?最後に、とても不思議なできごとがおこります。
作者が幼少時から好きだった民話をもとにした物語です。絵本としては少々長いのですが、冒頭からひきこまれるドラマチックな展開なので、読み聞かせにもおすすめです。人の一生について考えさせられ深い余韻を残す内容で、中学生が読んでも味わい深い1冊です。
『小さい魔女』
著・オトフリート・プロイスラー
小さい魔女の歳は、たったの127さい。魔女としてはまだ若くて、ひよっこなので、年にいちど、ブロッケン山でひらかれるワルプルギスの祭りにも出してもらえません。魔女のおかしらは、来年までによい魔女になったら出席させてやるといいます。
どうしてもお祭りに出たい小さい魔女は、いっしょうけんめい魔法のおけいこをしました。相棒のカラスのアブラクサスと、人助けもしました。来年こそ、ワルプルギスの祭りに参加することができるでしょうか?
作者は、世界中の子どもたちに親しまれる優れた作品を遺したドイツの児童文学者。本作では、ドイツに伝わる魔女伝説をもとに、新しい魔女像を作りだした作品です。127歳でも新米の魔女という設定で、子どもたちをひきつけます。
大学生くらいになると就活に揉まれて、自分のやりたいことが見つからないという学生は多いです。
そんな人達は、まず一旦立ち止まって、やりたいこと、よりも、できることをまずやってみることをオススメします。
それらの中から、意外と他の人より得意だなと思えることが出てくると思いますよ。