夜空を見上げても、都会では星が見えず、わざわざ郊外に出かけないと星と共に夜を過ごすことができなくなってしまいました。天体観測が好きな方、ロマンチックな気分に浸りたい方におすすめの、ページを開けば輝く星に出会える本を紹介いたします。七夕以外の日も、是非夜空を見上げてみてくださいね。
キツネと星
コラリー・ビックフォード=スミス(著) (アノニマ・スタジオ)
臆病でちいさなキツネのたったひとりのお友達は星。その星がある日突然いなくなってしまい・・・。何万光年という遥かな時間を超えて光を届けてくれる唯一の友達。大切な人に贈りたい布張りの絵本です。繊細な唐草模様の装丁は、著者がウィリアム・モリスに影響を受けたそうです。布の柔らかい手触りと紙の質感、電子書籍では味わえない画集のような一冊です。「星の王子様」が好きという方にもおすすめです。
さわってごらん! よるの星
クリスティ マシソン(著) (ひさかたチャイルド)
遠い遠い星。深くて広い空に輝く星を手で触れる参加型絵本。神秘的な夜の世界から朝がくるまで、夜空では星たちが音楽を奏でるように輝き、流れていきます。語り掛けるような文章で、絵本の中の世界から遠い世界へ願いを込めて、声を出したり触ったりと冒険にいざなってくれる絵本です。2歳からの読み聞かせにもおすすめです。
星に願いを 月に祈りを
中村 航(著) (小学館文庫)
宇宙科学が発達した現代でも、分からないことばかり。昔の人のように夜空を見上げて誰かのために祈りを捧げたくなる一冊です。一生懸命誰かを愛すことの切なさや美しさが表現されているおとぎばなしのようなファンタジーです。どこから流れているかも分からないラジオで繋がる青春小説。関連作品の「星空放送局」もご一緒にどうぞ。
お星さまは人を導いてくれるような不思議な輝きがあります。見えなくてもずっと寄り添ってくれているような道しるべのような存在です。子どもの頃「死んだ人は星になる」と教わった人も多いかと思います。ずっと見守ってくれているお星さまに、みなさんはどんな願いをかけますか?